豪州、ライリー局長が退任-3年で回復に道、後任は未定

  • 2016年4月13日

TA日本局長のアンドリュー・ライリー氏 オーストラリア政府観光局(TA)日本局長のアンドリュー・ライリー氏が4月22日付で退任する。2013年4月の着任から3年の任期が経過したためで、後任は未定。ライリー氏は、5月にオーストラリアで開催される現地商談会「AUSTRALIAN TOURISM EXCHANGE(ATE)」には参加して業界関係者に謝意を伝えたいという。

 オーストラリアへの日本人訪問者数は現在、昨年9月からの6ヶ月間で前年比18%増となるなど非常に好調。ライリー氏によると、旅行会社や航空会社からは今後も順調な見通しが示されており、17年の初めごろには直近12ヶ月間での訪問者数40万人を達成できる可能性がある。

 長く続いた苦戦を脱しての回復基調について、ライリー氏は航空座席の増加が主因と分析。13年の着任当初は「オーストラリアは復活する、といっても一笑に付されていた」が、地道な活動によって業界の自信を取り戻せたという。

 今後のTAの活動については、プロモーションを日本市場に適応させる「ローカライズ」を継続すること、この3年間の「数」の追求に加えて「質」や「多様性」を意識したプロモーションを実施すること、リピーター獲得を強化することなどが求められると分析。その上で、日本発の海外旅行市場全体が復調して航空座席がさらに増えるなど環境が整えば、昨年に掲げた70万人の目標も達成可能と期待を示した。