メキシコ、15年も2桁増、約12万人に-南バハから局長来日

  • 2016年4月5日

メキシコ観光局駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏  メキシコ観光局は4月4日、メキシコ大使館で旅行会社向けの観光セミナーを開催した。本誌の取材に応えた駐日代表のギジェルモ・エギアルテ氏によれば、同国への日本人旅行者数は2015年も好調に増加。空路による入国者は10.59%増の約11万8739人で、目標の12万人を「おおよそ達成」することができた。メキシコには近年、自動車関連会社などを中心に多くの日系企業が進出しており、観光に加えて業務渡航の需要も大きく拡大しているところ。陸路や海路での入国者も含めた場合は、さらに2万人から3万人程度多くなるという。

 16年については現在の勢いを維持するとともに、引き続き各地でセミナーなどを開催して15万人にまで引き上げたい考え。カンクンやリビエラマヤなどカリブ海のリゾート地、世界遺産に登録されている古都グアナファトなどを含む中央高原などを特にアピールする方針でで、エギアルテ氏は「日本市場にはまだまだ魅力を伝えきれていないので、旅行会社を中心にプロモーションを継続したい」と説明した。

 同氏は、主にブラジルなどで拡大し、今年2月1日に世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を発出したジカ熱については「観光にはまったく影響はなかった」と述べた。外務省の「感染症危険情報」でメキシコは、中南米諸国やタイ、ニューカレドニアなどと同様にレベル1の「注意喚起」に指定されている。一方でメキシコ観光局は2月10日に「メキシコにおける症例は全世界における症例の0.003%以下に過ぎず、旅程をキャンセルする必要はない」とのコメントを発表している。

南バハ・カリフォルニア州政府観光局のヘスース・オルドーニェス・バスティーダ氏  この日のセミナーでは、都内で4月1日から3日まで開催された「マリンダイビングフェア2016」にあわせて来日した、南バハ・カリフォルニア州政府観光局のヘスス・オルドーニェス・バスティーダ氏がプレゼンテーションを実施。同州最南端に位置するリゾート地のロスカボスや、州都のラパスなどについて最新情報を提供した。ロスカボスについてはマリンスポーツなどのアクティビティーやゴルフ場が充実していることをアピールするとともに、高級ホテルなどの建設が相次ぎ、17年までに3000室が増える見通しであることを伝えた。

 そのほかにはパレスリゾーツがプレゼンテーションをおこない、16年末にロスカボスで新たなリゾート施設をグランドオープンすることを説明。ランドオペレーターのトラベルファクトリージャパンは、昨年からロスカボスにオフィスを開設したことや、14年9月のハリケーン上陸後は、ほぼすべてのホテルが修繕をおこない、状態が改善されていることを伝えた。ユナイテッド航空(UA)は、サンフランシスコまたはヒューストン経由による成田/ロスカボス間のアクセスについて説明。5年間継続している全日空(NH)とのジョイントベンチャーによる利便性もアピールした。

 アエロメヒコ航空(AM)は、今年1月にモンテレイ経由で運航していたメキシコシティ発成田行き便をノンストップ化し、所要時間を約2時間半短縮したことを説明。同社によれば、これまで同便のロードファクターは、時期によっては成田発メキシコシティ行き便に比べて数%低くなる傾向があったが「ノンストップ化後はほとんど差がない状況で、3月はともに90%を超えた」という。同社はそのほか、6月1日からは週4便で運航中の成田/メキシコシティ線を週5便に増便すること、メキシコシティ/ロスカボス、ラパス線とはスムーズな接続が可能であることをアピールした。