奈良市、LGBTの国際的旅行協会「IGLTA」加盟へ、国内自治体初

  • 2016年3月7日

 奈良市はこのほど、LGBT旅行者のサポートをおこなう団体「国際ゲイ&レズビアン旅行協会(IGLTA)」に加盟する方針を固めた。同市では2016年度の歳出予算として、IGLTAへの参加負担金などを含めた207万5000円の「多様な観光客に対する誘致事業経費」を計上。同予算案については3月末までに討議される予定で、決議されれば日本の自治体としては初めてIGLTAに加盟することとなる。具体的な加盟の日程は決定していないが、同市では可能な限り早急に加盟したい考え。

 奈良市が発表した歳出予算説明調書によると、米国でのLGBT旅行者による年間の経済効果は650億米ドル以上。そのため、LGBT旅行者などの多様化した観光ニーズに対応することで、奈良市は「旅行に来ていただいた方に気持よく観光してもらい、口コミでの認知度向上やリピーターの獲得につなげたい」考えだ。

 同市では予算案の決議後には、IGLTAへの加盟に加えてLGBTに関する展示会やセミナーなどのイベントを開催する予定。企業や市民を対象にしたイベントをおこなうことで、奈良市全体におけるLGBTの認知度向上をはかる。