クルーズオブザイヤー授賞式開催、新規顧客開拓の姿勢を評価
▽「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2015」各賞の受賞者の詳細
<グランプリ>
・にっぽん丸 飛んでクルーズ沖縄、九州、北海道
商船三井客船
選考理由:「にっぽん丸」で「飛んでクルーズ北海道」として2006年から10年間、「飛んでクルーズ沖縄」「飛んでクルーズ九州」は5年間、それぞれ毎年実施。同一港からのクルーズを継続的におこない、国内版のフライ&クルーズ商品として定着させた点、顧客の需要を踏まえて寄港地間の連携をはかりながら商品改良に取り組んだ点、3シリーズで66クルーズをおこない全国から約2万2000人を集客した点、シニア層以外の新規市場の開拓に貢献した点、各港の観光振興に大きな役割を果たした点などが評価された。
<優秀賞>
・「飛鳥II」チャータークルーズと和倉温泉「加賀屋」全館貸切
クラブツーリズム
選考理由:郵船クルーズの「飛鳥II」で、横浜から伏木富山までの片道クルーズをチャーターし、北陸新幹線、人気の旅館「加賀屋」の全館貸切という旅行素材を組み合わせた点や、4泊5日の参加しやすい日程などが評価された。新規クルーズ参加率は81%で、新たな顧客層の取り込みにつながったという。
・飛鳥II 秋の連休 駿河・紀州クルーズ
郵船クルーズ
選考理由:「船で学び寄港地で体験する学習型の船旅」というテーマ・クルーズにおける新たな取り組みをおこなった商品として評価。清水港と和歌山港に寄港し、徳川家康没後400年記念の「駿府天下泰平まつり」に参加したほか、開創1200年の高野山なども訪問。船内では徳川宗家第18代の德川恒孝氏と高野山金剛峯寺の山口文章氏を迎えて講演会も開催した。クルーズに初めて参加した人は全体の46%を占め、新規顧客開拓でも成果を上げた。
・ボイジャー・オブ・ザ・シーズ 憧れのクルーズ 済州島・長崎6日間
JTBメディアリテーリング
選考理由:ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)の「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」で、大型の外国客船ならではの多様な船内施設やイベントをアピールするとともに、参加しやすい日程でクルーズの楽しさや魅力を広めた点や、ゴールデンウイークに実施し、約3600名を集客した点が評価された。割引や特典を含めた価格設定でリピーターに加え2世代、3世代の家族層、クルーズ初心者など幅広い客層を集めたことなども評価された。
・2015年夏休み特別企画 ダイヤモンド プリンセス 阿波おどり観覧・熊野大花火と瀬戸内クルーズ8日間
クルーズプラネット
徳島市阿波おどり観覧・熊野大花火・釜山・名古屋と瀬戸内クルーズ8日間
エイチ・アイ・エス(HIS)
選考理由:日本で建造されたプリンセス・クルーズの「ダイヤモンド・プリンセス」で、休暇が取得しやすく、家族が揃いやすいお盆に実施。ほぼ満室で催行した。阿波おどりや熊野花火大会、瀬戸内クルージングなどをおこない、日本周遊クルーズの魅力を引き出したことなどが評価された。また、全体の約12%が3世代での参加で、家族層の獲得にも成功したという。
<特別賞>
・ディズニー・ドリーム号で航く「バハマクルーズとウォルト・ディズニー・ワールド」
郵船トラベル
選考理由:ディズニー・クルーズラインの「ディズニー・ドリーム」の3泊から4泊のバハマクルーズと、ウォルト・ディズニー・ワールドを組み合わせた商品。ハネムーナーや家族層の需要を取り込んだほか、今年は学生向けに説明会を開催するなど、「市場を育てる」という視点での試みや、テレビ番組や雑誌、ウェブサイトなどで積極的なメディア展開をおこない、クルーズの潜在需要の掘り起こしに寄与した点が評価された。
・JTBクルーズ特別企画チャータークルーズ(にっぽん丸、ぱしふぃっくびいなす)、「クルーズに挑戦」(コスタ・ディデマ、カーニバルフリーダム)
JTB首都圏
選考理由:にっぽん丸と日本クルーズ客船の「ぱしふぃっくびいなす」の2隻の日本船で、7月から9月にかけて5泊6日のチャータークルーズを実施。花火観賞、UNESCOの世界遺産である小笠原諸島や屋久島、東北、北海道などを組み込み積極的に販売した結果、3コースで合計1200名を集客した。さらに、「クルーズに挑戦!!」と銘打った外国客船によるフライ&クルーズを値ごろ感のある価格で販売。クルーズ商品の魅力をハネムーナーや家族層など幅広く訴求し、新規顧客を開拓した取り組みが評価された。
・清水港
選考理由:1990年に全国に先駆けて客船誘致のための委員会を設立し、25年間に及び地道な活動を続けてきた。清水港の岸壁で地場産品や軽食を販売する「マルシェ」を開催したほか、お茶会・着付け体験などのコーナーも設置。地元民による歓迎演奏や出港時の花火の打上げなど、乗客をもてなす姿勢が評価された。