観光庁、ムスリム受入環境整備で3地域選定、飛騨高山など
観光庁はこのほど、「訪日ムスリム外国人旅行者受入環境整備等促進事業」の実施地域を選定した。同事業は、増加するマレーシアやインドネシアなどからのムスリム旅行者の受入環境の向上をめざすもので、11月4日から25日まで市区町村などを対象に事業提案を公募。集まった8地域のなかから、取組内容や他地域への汎用性を選考基準として3地域を決定した。選出したのは富山県朝日町・新潟県糸魚川市・上越市・長野県小谷村・白馬村・大町市の「北アルプス日本海広域観光連携協議会」、岐阜県高山市・白川村の「飛騨高山ムスリムフレンドリープロジェクト」、三重県鳥羽市の「伊勢鳥羽志摩インバウンド協議会」について、経済的な支援を実施する。
「北アルプス日本海広域観光連携協議会」はセミナーやマレーシア料理教室の開催、礼拝環境の整備、各種団体のウェブサイトにおけるムスリム専用ページの作成などをおこなう予定。「飛騨高山ムスリムフレンドリープロジェクト」はセミナーによる普及活動のほか、ムスリム向けパンフレットの作成、観光ガイドアプリの機能強化に取り組む。「伊勢鳥羽志摩インバウンド協議会」は、観光施設や宿泊施設などに日本在住のムスリムを招き、対応方法などのノウハウを学ぶほか、受入環境の整備状況を示したウェブサイトやソーシャルメディアなどで情報を発信。ムスリムに対応した会席料理などのレシピ集や、宿泊施設従業員向けの小冊子の作成などもおこなう。