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関空、15年度上期の営利は4割増の307億円、通期予想は533億円

  • 2015年11月11日

 新関西国際空港は11月11日、2016年3月期(15年4月1日~16年3月31日)の中間連結決算を発表した。関空は貨物便を含む航空機発着回数と旅客数がともに過去最高を記録。施設使用料収入や物販売上などの直営事業収入も大きく伸長し、あわせてOAT(大阪国際空港ターミナル)グループも寄与した結果、営業収益は前年比23.4%増の915億6500万円、営業利益は41.0%増の307億2800万円、経常利益は54.8%増の247億5300万円でいずれも過去最高を記録。親会社株主に帰属する中間純利益も66.2%増の161億500万円となった。

 そのうち関空の営業収益は32%増の713億4900万円で、営業費用は直営事業収入の増加に伴う売上原価増などで23%増の471億7700万円。営業利益は53%増の241億7200万円となった。

 貨物便を含む航空機発着回数は17%増の8万3000回。1日あたりの乗入便数も17%増の227.9便となり、過去最高を記録した。そのうち国際線は中国などのアジア諸国を中心に増便が相次ぎ、夏ダイヤが開港以来初めて週1100便を超えた結果、21%増の1日155.8回に。国内線もLCCの増便などで9%増の1日72.1回となった。

 航空旅客数は23%増の1197万5000人。そのうち国際線は外国人旅客の増加が続いたことにより28%増の839万人となり、過去最高となった。国内線は12%増の358万6000人。

 伊丹の営業収益は、運航機材の変更などにより着陸料収入が減少した結果、2%減の68億600万円に。一方で、営業費用は場外用地の売却に係る経費増などで4%増の33億500万円となり、営業利益は7%減の35億100万円となった。発着回数は7万回、1日あたり乗入便数は192.1便で、ともに前年並み。旅客数は1%減の738万7000人となった。OATグループは営業収益が28%増の231億1100万円、営業利益は23%増の200億2100万円だった。

 15年度の通期業績については、営業収益は前年比17%増の1802億円、営業利益は20%増の533億円、経常利益は25%増の416億円、当期純利益は31%増の257億円を予想。貨物便を含む発着回数は8%増の30万6000回とし、そのうち関空は15%増の16万7000回、伊丹は前年並みの13万9000回と予測した。旅客数は9%増の3790万人で、関空は16%増の2328万人、伊丹は前年並みの1462万人。なお、同社は今年の5月時点では、年度内の新たな運営権者による事業開始を予定していたことから、業績予想の公表を控えていた。