関空、15年冬は週1069便で過去最高-LCC比率3割超に

  • 2015年10月20日

 新関西国際空港によると、関西国際空港(関空)の2015年冬ダイヤ(15年10月25日~16年3月26日)の国際線定期便運航計画で、来年1月のピーク時の週間の旅客便数は前年比267便増の1069便となり、過去最高を更新した。旺盛な訪日旅行需要を背景に中国、台湾、韓国など東アジア方面の増便が目立ち、特に中国路線については昨年冬ダイヤ比で週154便増の週441便を計画する。

 中国方面では中国国際航空(CA)が週3便で成都線に就航。北京首都航空(JD)は杭州線を週2便から週4便に増便する。台湾方面ではチャイナエアライン(CI)が台南線を週2便で開設。同路線は日本から台南への唯一の直行便となる。ジェットスター・ジャパン(GK)は週7便で台北線に就航。韓国方面はチェジュ航空(7C)がソウルの仁川線と金浦線をそれぞれ週7便から週14便に倍増する。イースター航空(ZE)は週7便で釜山線を開設する。

 LCCについては16社、25都市、週339便でいずれも過去最高に。15年夏ダイヤでスクート(TZ)、タイガーエア台湾(IT)が新たに就航し、この10月1日からはティーウェイ航空(TW)がLCCとしては初めてグアム線を開設したことなどにより、国際旅客便に占める割合は初めて3割を超えた。また、FSCについても過去最高の週730便に増加する計画。

 なお、15年夏ダイヤ(15年3月29日~10月24日)の旅客便数は、3月時点の計画ではピーク時で週882便を見込んでいたが、LCCの新規乗り入れや東アジア方面のネットワーク拡充により、実績では週1034便と大幅に予想を上回った。

 10月20日に都内で開催した発表会見で、同社執行役員(航空営業担当)の住田弘之氏は、アジアにおける就航都市数が59都市、中国については41都市となり、ともに国内空港では最多となったことを説明。「東アジアのネットワークについては充実してきた」と振り返った上で、今後は東南アジア線などの誘致に今まで以上に注力し、「アジアで1番のゲートウェイをめざす」と語った。そのほかエア・インディア(AI)の香港/デリー/ムンバイ線の直行便化、米国線や欧州線など長距離路線の増便などにも意欲を示した。