アクセスランキング、ハワイ新体制1位、ピースボートも

[総評] 今週の1位は、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)に関する記事でした。釈迦に説法ですがHTAはハワイ州への誘客を担う機関で、日本のハワイ州観光局(HTJ)から見れば本局といえる存在です。今回は新CEOと新COOが来日し、現状と今後の方針を語られました。

 記事の中では様々な側面から新体制での方針や分析をお伝えしていますが、日本市場が「一番大切」と評価していただいていることは非常にありがたいことです。また、UberやAirbnbなどトレンドとなっているシェアリングエコノミーにも言及されるなど、時代のうつりかわりを感じます。

 個人的にもともと日本人は変化を嫌う傾向があると思っていましたが、例えばLCCはこの数年でかなり根付いており、考えを改めつつあるところです。Uber、Airbnbがいきなり主流になることはないでしょうけれども、何かしらの変化がもたらされることは間違いなさそうです。

 ただし、LCCの浸透も日本の市場特性に合わせた旅行会社向け営業の強化など各社の多様な努力の結果ですし、そもそもLCCの定義すら不明瞭になってきていることも確かでしょう。日本で独自の変化を遂げた携帯電話を「ガラケー」、つまりガラパゴス化した携帯と呼びますが、シェアリングエコノミーも日本的な要素が加わって形を変えていくかもしれません。

 また、今週2位にはジャパングレイスという旅行会社の記事がランクインしています。大変失礼ながら、社名を見聞きしてもピンと来ない方が多いのではないかと思いますが、「ピースボート」と聞けばかなりの確率で思い出していただけるでしょう。そうです、居酒屋などでよく目にするあのピースボートです。

 日常的に目にする機会が多く、ある意味では非常にメジャーな旅行商品であるにも関わらずほとんど実情を知らなかったことが今回の取材の出発点でしたが、多くの方に読んでいただけたのはきっと皆様も同じようなご興味を持たれたからではないかと考えています。

 このほか今週は日韓間の航空路線に関する話題にも注目が集まりました。4位のエアプサン(BX)、9位のアシアナ航空(OZ)、10位のピーチ・アビエーション(MM)がそれで、特にBXとMMは路線開設と増便に関するニュースです。

 日本から韓国への海外旅行が苦戦する中でもキャパシティが増えるということは、それだけ訪日需要が好調であるということですが、需要と座席は卵と鶏の関係ですから状況が改善すればますます双方向の往来が活発になるはずです。

 そして今回は那覇と新千歳、関空、福岡と主要な都市が舞台となっていますが、日韓双方の地方路線の充実も期待されます。地方への需要分散はどの国でも課題となりますが、アウトバウンドとインバウンドの関係者が力を合わせ実現に向けて取り組みたいところです。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年9月第2週:9月6日0時~9月11日18時)
第1位
ハワイ、新体制で市場開発に意欲-「ハワイらしさ」核に(15/09/06)

第2位
ピースボート主催旅行会社のジャパングレイス、他社への卸売検討 (15/09/08)
インタビュー:ジャパングレイス取締役の山本隆氏(15/09/10)

第3位
トップインタビュー:アゴーラ・ホスピタリティーズ代表取締役社長の浅生氏(15/09/08)

第4位
エアプサン、新千歳線を12月に、関空と福岡は増便―日本路線拡充(15/09/07)

第5位
新浦安に4軒目のディズニーホテル、16年6月に(15/09/07)

第6位
KNT-CT、業績改善と統合効果アピール、純利30億円へ(15/09/08)

第7位
JTBBWT、ハワイでフィギュアスケート鑑賞ツアー、選手と懇親会も(15/09/07)

第8位
セブパシフィック、福岡/マニラ線就航-12月17日から(15/09/10)

第9位
アシアナ航空、日本/韓国線で特別運賃、往復1.5万円から (15/09/09)

第10位
ピーチ、那覇/仁川線就航、仁川発初便は満席-福岡線増便も(15/09/06)