フィンランド、ワークショップでも地方送客に注力、新規5社招聘

  • 2015年9月13日

ワークショップの様子  フィンランド政府観光局は9月10日、フィンエアー(AY)などの協力のもと、都内で「Finland Moimoi Workshop 2015」を開催した。参加した企業および団体の数は、同観光局を含めて21社・団体。同観光局日本代表の能登重好氏は「今年は新しい会社を多く連れて来たかった」と述べ、今回はヘルシンキ市観光局やバイキング・ラインなどに加えて、フィンランド観光の主要エリアであるヘルシンキとラップランド以外の地域から、ミッケリ地域ビジネス開発センターや東部のワイルド・タイガなど、新たな5社を招聘した旨を説明した。

 フィンランドについては今年の6月に、AYが同観光局などと協力してファムツアー「夏のフィンランド・メガ研修旅行」を実施。ヘルシンキとラップランド以外の各地の魅力を掘り起こし、モノデスティネーションとしての商品造成につなげるため、各地に旅行会社の社員を送り込んでいる。本誌の取材に応えた能登氏は、今回のファムツアーを機に早くも南部などへの旅行商品が造成されたことを説明。今後の地方商品造成の活発化に期待を示した。

フィンランド観光局日本代表の能登重好氏  同観光局によれば、フィンランドを訪れた日本人の宿泊数は2013年に20万泊を突破。14年は微減となったものの19万泊台を維持している。また、プロモーション活動などが功を奏し、近年のオーロラ関連商品は冬季に加えて秋季も伸びを見せているという。

 なお、能登氏は14年のクリミア危機などの影響により、同年にフィンランドを訪れたロシア人旅行者が前年比で約3割減少したことを説明。同国が重点市場と位置づける日本、中国、ロシアのうちの1つが低迷していることから「フィンランドから参加している企業はその分、日本市場に注力する考えを強めている」と述べ、ワークショップを機に協業が進むことを期待した。