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LCC、若年男性の利用率が大幅増、5割超に-JTB総研調査

  • 2015年8月20日

3月にオープンした成田空港の第3ターミナル。LCCのみが発着する  JTB総合研究所はこのほど、「LCC利用者の意識と行動調査2015」の結果を発表した。それによるとLCCの国内線を利用した人の割合は、前年比6.7ポイント増の22.5%となり、特に18歳から29歳までの利用率が大きく上昇。同研究所では「LCCが移動手段として定着していることは明らかで、これまで旅行に出たくても出られなかった層の後押しとなっている」と総括している。同調査はLCCの利用実態や評価、今後の利用意向などに関するもので、昨年の夏に続き今回が3回目の実施となる。

 同調査では7月7日から11日にかけて、関東、中部、関西に在住する18歳以上の男女6万人のなかから、国内線LCCを利用したことのある1548人の回答を集計。エアアジア・ジャパンの拠点化が計画されていることなどを受け、今回から中部地域における集計も開始した。

 関東と関西において国内線LCCを利用した人の割合は、前年比6.7ポイント増の22.5%となり、13年比では約11ポイント増。年代別では今年も18歳から29歳の伸びが最も大きく、男性は22.5ポイント増の52.2%と大幅に増加した。女性は13.3ポイント増の36.1%。利用率が最も高かった地域は関西で33.6%となり、13年にジェットスター・ジャパン(GK)が就航した中部は19.2%で、関東の17.8%よりも高かった。

 利用目的については観光が0.7ポイント増の74.1%で最も多く、親族や友人などの訪問、介護や見舞い、帰省などが増加。一方で業務出張は0.3ポイント増の13.0%増にとどまり、13年比では5.9ポイント減となった。居住地域別では、関東は中部と関西に比べて観光の割合が少なく、親族の訪問などが多くなった。利用した理由については「価格が安かったから」が圧倒的に多く、90.1%を占めた。利用回数別で見ると「キャンペーンで特別価格になっていたから」と回答した人は利用回数が多くなるほど増え、3回以上の利用者については2回の利用者の2倍近くに上った。

 航空券の購入に際しては、85.9%が航空券を単品で購入。航空券と宿泊がセットになったパッケージツアーの購入率は11.5%で、50歳以上の女性と60歳以上の男性では平均よりも高率となった。航空券単品で購入した際の宿泊予約は「旅行予約ウェブサイトから」が39.0%で最多。座席指定などの追加サービスを含む航空券代金は5000円未満が10.7%、5000円から1万円未満が43.5%となり、半数以上が1万円未満となった。

 一方、国際線LCCの航空券の購入については、67.5%が航空券を単品で購入。パッケージツアーでの購入率は20.5%だった。宿泊施設の予約は「旅行予約ウェブサイトから」が33.3%となるなど、インターネットを利用した予約が多かったが、「旅行会社の店舗で」も11.2%で2桁を超えた。

 国内線LCCの評価については「減便や休便が多い」と回答した人の割合が9.6ポイント減の42.0%と大きく低下。また、「好きなLCC航空会社がある」と回答した人が5.3ポイント増の29.7%に上った。一方、「最近価格が高くなってきた」も7.8ポイント増の43.0%と増えている。

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