現地レポート:グアム、MICE受入体制を強化、多様なイベント訴求

大型コンベンション施設開業で市場拡大期待
グアムならではの体験を鍵にイベントも

バラエティに富むイベントで魅力をアピール
歴史や文化から音楽、スポーツまで

グアム・ライブ・インターナショナル・ミュージック・フェスティバル。HOME MADE 家族の出演は2度目。写真提供:グアム政府観光局  GVBは現在、さまざまなターゲット層に合わせたイベントをフックにした誘客にも力を入れている。例えば、6月5日、6日には「グアム・ライブ・インターナショナル・ミュージック・フェスティバル」を開催。今年で2回目となる同イベントには、日本から3人組ダンスボーカルユニット「w-inds.」と、ヒップホップグループ「HOME MADE 家族」が出演し、それぞれ約1時間のステージを披露。観光客に加え現地人も多く訪れ、会場は大いに盛り上がっていた。

マンゴーフェスティバルは多くの観光客で賑わっていた  日本で開催される音楽フェスティバルといえば、大勢の人が椅子などのないオールスタンディングのフロアで飛んだり、跳ねたり、騒いだりする光景が思い浮かぶだろう。しかし、グアムではステージ前で楽しむ人々のほかに、フロアの後ろの方に個人でシートや椅子を用意し、ゆったりと寛ぎながら音楽を楽しむ人々の姿も多く見られた。会場には露店も出ており、30センチメートルほどの大きなホットドッグやお酒が販売されている。軽食やアルコール類を取りつつ、野外フェスの雰囲気が存分に楽しめる。

料理コンテストの様子。多くの観客が見守るなか、選手たちは手慣れた様子で色々なマンゴー料理を作っていた  また、6月6日、7日にはアガット村で第9回目となる「マンゴーフェスティバル」が開催された。会場ではマンゴーを使った料理やジュース、島の工芸品などを販売。品評会もあり、採れたてのマンゴーが大きさや形、色などの基準ごとに分けて展示されていた。そのほか、観客の前でマンゴーを使った料理を実際に作り、順位を競うコンテストも実施された。

 GVBでは今後、11月に「グアム・ココハーフマラソン&駅伝リレー」と「ショップ・グアム・フェスティバル」を開催する予定。バリエーション豊かなイベントを通じて、グアムのさまざまな魅力を訴求する。

 さらに、16年5月22日から6月4日には「第12回フェスティバル・オブ・パシフィック・アーツ」が開催される。4年に1度おこなわれる太平洋の27の島々による文化イベントで、グアムが主催国となるのは今回が初めて。GVBでは以前から、グアムならではの魅力の1つとして「チャモロ文化」のブランディングに努めており、今回のイベントを通じてさらなるアピールをおこなう。

 デナイト氏は数あるイベントについて、日本マーケット向けのものを選んだ上で情報発信をしていく考えを示した。また、GVBは魅力を発信していく上で「#ONLY ON GUAM」というタグラインを設定。現地でしか体験できない情報を発信し、マリンアクティビティやショッピングだけではないグアムの楽しみ方もアピールしていく。


ユナイテッド航空、エコノミープラスで快適な旅を

ユナイテッド・エコノミープラスのイメージ  ユナイテッド航空(UA)は、新千歳、仙台、成田、中部、関空、福岡の全国6都市からグアムに直行便を運航している。使用機材はボーイングB737-700型機とB737-800型機、また、成田便のみ朝夜の便にB777-200型機を使用。特に、グアム路線を運航する航空会社のなかではUAのみが使用しているB777-200型機は、総座席数が344席で、修学旅行などの大型団体も1度で送客が可能だ。

PDE(パーソナル・デバイス・エンターテイメント)の使用イメージ。映画などの機内エンターテイメントをオンデマンドで楽しめる  UAでは、通常のエコノミークラスよりも前の座席との空間が約12センチメートル広い「ユナイテッド・エコノミープラス」シートを用意。窓際の席に座っていても、スムーズに通路へ移動できる。同シートはマイレージの上級会員は追加料金なしで利用できるほか、上級会員以外でも購入が可能。料金はフライトによって異なるがグアム路線は片道約7000円で、ワンランク上の旅行を楽しみたい方などにおすすめだ。なお、同シートは既にB777-200型機とB737-700型機には導入済みで、現在、B737-800型機にも順次導入中だ。

 このほか、成田発路線では朝、夕、夜の1日3便で運航しており、9パターンの組み合わせで旅程を組むことができる。B777-200型機には、個人のスマートフォンやタブレット端末などで利用できる機内エンターテイメントを導入している。



取材協力:グアム政府観光局、ユナイテッド航空
取材:本誌 大野舞