スカイマークが再建計画提出、ANAHD出資率は16.5%
▽計画案「2社の賛成に向け全力」、路線は「枠内で振り分け」
中原氏によれば、約3089億円の届出債権額うち、航空機リース会社の米国イントレピッド・アビエーション社の債権額は1150億円強、エアバス社は880億円強。再生計画案の実施には、債権総額で半分を超える同意などが必要となるが、現時点ではイントレピッド社もエアバス社も計画案に難色を示している。
中原氏は、2社の最終的な債権額が確定していないことについて述べた上で、「2社が反対したら、賛成していただけるよう全力で協議を重ねる」と説明。佐山氏も「否決されても修正してやり直すことは可能。通る可能性は高い」と楽観視した。長峯氏はANAHDとエアバス社のこれまでの取り引きを踏まえて、「交渉については我々なりにお手伝いする」と明言した。
社長の人選については、一部報道ではDBJ取締役常務執行役員の市江正彦氏の名前などが挙げられていたが、本野氏は「検討中で申し上げられない」と明言を避けた。長峯氏は「ANAHDからは事業および安全面を総括する取締役2名を出したい」と述べ、特にオペレーション面における強化に貢献したい考えを示した。
今後の路線計画については井手氏が「現在の枠内で考える」と説明。佐山氏は「米子線や仙台線は運休するが、その分をより利用していただける路線に振り分ける」と述べ、今秋以降にNHと協議するとした。コードシェアに関する計画もこれから最終決定に向けた検討を進める。BCの従業員の雇用は原則として維持する。
なお、この日の会見で長峯執行役員は、BCがリースで導入予定だったエアバスA330-300型機を、ANAHDが取り扱う可能性についてイントレピッド社と交渉していたことを公表。しかし「協議は整わなかった」と報告した。A380型機の導入については、「協議していない」と否定した。