トップインタビュー:ニュージーランド航空日本・韓国地区支社長 カー氏

「ダブルジャパン」戦略で日本市場2倍へ
新機材活用、羽田に意欲も

 ニュージーランド航空(NZ)は昨年、2019年度(18年7月~19年6月)までに日本市場を2倍にする「ダブルジャパン」戦略を発表し、市場の拡大に注力しているところだ。昨年12月からは日本路線に新機材のボーイングB787-9型機を長距離線として初めて導入。将来的には羽田就航にも意欲を示している。同社日本・韓国地区支社長のスコット・カー氏に今後の取り組みを聞いた。


-昨年から展開中の「ダブルジャパン」戦略について教えて下さい

スコット・カー氏(以下敬称略) 私が2013年に赴任した際、日本/ニュージーランド間のビジネスは下降傾向にあった。こうした状況をストップし、日本サイドの復活をはかるためのプランを考えてきた。これがダブルジャパン戦略だ。

 ダブルジャパンは、2019年度までに、日本市場のビジネスの規模を2014年度(13年7月~14年6月)の2倍にするというもの。便数、座席数、売上、利益、旅客数、楽しさの6つの項目が対象だ。例えば旅客数では、14年度が約7万人だったので、19年度は約14万人をめざす。

 2015年度(14年7月~15年6月)については、14年度の25%超えの結果を残せる見込みで好調に推移している。14年7月から12月の6ヶ月間では、座席数が7%増だったところ、旅客数は19%増に増加した。

 ロードファクターは、今までは平均60%から70%で推移しているが、15年2月時点では平均82%。ニュージーランドは夏の繁忙期であるため、2月は99%くらいの日もあった。今年の6月までの平均では85%を予想している。旅客の動向としては、繁忙期はニュージーランド発が3割、日本発が7割の比率。レジャー需要がメインで、欧州/日本/ニュージーランドの乗継客もいる。

 2016年度は14年度の50%増を見込んでおり、目標達成に向けた十分良い岐路にあるといえるだろう。