スイス、「スマートトラベル」提案-都市観光アピール、半額クーポンも
スイス政府観光局は2015年の新キャンペーンとして「Smart Travel in Switerland」を発表した。同局日本支局長のファビアン・クレール氏は、このほど都内で開催した「スイス・チャンス・ナイト」で「今までのスイスは自然でよく知られていたが、異なるものをアピールしていきたい」とし、都市の魅力を訴求していく考えを示した。地球の歩き方と協力し、GEM STONEシリーズで「スイス おトクに楽しむ街歩き」を作成。スイスの新しい楽しみ方として街歩きを提案していく。
同局では、キャンペーンに合わせて体験型のイベントやプレゼントキャンペーンを実施。3月14日、15日、21日、22日の4日間、ベロタクシー5台で銀座の中心地を周回し、リンドールチョコレートやスイス街歩きパンフレットを配布する。無料乗車体験も可能だ。さらに、5月25日まで専用ウェブサイトでプレゼントキャンペーンもおこない、スイス往復航空券、交通パス、宿泊券、ガイドブックがついた「スイス街歩き旅行セット」を1名に贈呈するほか、スイス6都市のグッズセットなどをプレゼントする。
また、クレール氏は今年1月15日にスイス国立銀行が対ユーロ上限維持政策を撤廃したことでスイスフランが高騰し「日本人の旅行者にとって、スイス旅行が高くなってしまった」ことに言及。その一方「スイスは自然、世界遺産、鉄道をはじめ充実した公共交通機関があり、安全性高品質な素材が揃っている」とメリットをあげた。
スイス観光局では、旅行の現地費用の削減策として「スイスクーポンパス」を提案。スイスの11都市とその周辺地域のレストランや市内観光、施設入場料の割引、乗車券などに利用できるもので、1人分の料金で2人分のサービスが受けられる。72クーポンすべてを使うと2000スイスフラン以上の価値があるという。B2Bの場合は、一般価格の約3割引で購入が可能で、注文数に応じて割引率も変動する。問い合わせは同局で受け付ける。
クーポンの対象はチューリヒ、ベルン、バーゼル、ルツェルン、ザンクト・ガレン、サン・モリッツ、モントルー、ジュネーヴ、インターラーケン、ツェルマット、ルガーノ。購入場所はチューリヒ空港や一部を除く加盟都市の観光案内所。有効期間は12月31日までで、クーポンにより異なる。
さらに、イベントではスイストラベルパスや各地域の交通パスなどをアピール。例えばベルンでは、1泊以上滞在するとホテルで無料交通チケットが貰える。また、荷物サービスの活用で身軽に旅行を楽しむ方法や、アパートメントホテルに宿泊し、昼はレストラン、夜はスーパーで食事を買うなど、メリハリを付けて食費を削減するとともに、スイスのピーク期である夏と冬を避け、春と秋に旅行することも提案した。
このほか、イベントではスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)日本・韓国支社長の岡部昇氏が登壇。円安やイスラム過激派組織ISILのテロなど、海外旅行に対するマイナス要員が続く中「こうした状況こそ、業界全体で盛り上げていこう」と呼びかけた。LXでは今年1月から、エコノミークラスの無料手荷物許容量を、今までの1個から2個に増やしたことを紹介。乗客減の時こそサービスを強化し、旅行者の取り込みをはかりたいとした。このほか、2015年10月以降に、ドックEにビジネスラウンジを開業予定だという。