1月の訪日外客数は29.1%増、1月単月で過去最高

  • 2015年2月19日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2015年1月の訪日外客数(推計値)は前年比29.1%増の121万8000人だった。昨年は旧正月休暇が1月下旬からだったため、訪日外客数は中華系人口が多い市場を中心に大きく伸びたが、今年は旧正月休暇が2月にもかかわらず、1月として過去最高を記録した。

 観光庁長官の久保成人氏は、2月19日の専門誌会見で「10月からの高水準が維持されている」と喜びを語るとともに「2015年も全体的に好調になるのでは」と期待を示した。アジア地域の経済成長が続く中、日本人の1億2000万人よりも「母数がひと桁違う」アジアからの訪日外客数は、中期的に増加が続いていくとの見解だ。

 JNTOによると、円安やビザの緩和、消費税免税制度の拡充などに加え、豪州や東南アジアを中心にスキーや雪遊び、冬のイベントなどの「スノーリゾートとしての日本」をアピールしてきたことも増加に寄与したという。

 市場別では、第1の市場である韓国は40.1%増の35万8100人と大幅に増加。1964年の統計開始以来、全市場初の単月30万人超えを達成した。次いで中国が45.4%増の22万6300人、台湾が10.2%増の21万7000人、香港が38.1%増の8万7700人となった。

 伸び率が最も高かったのはベトナムで、83.4%増の1万2300人。次いで、タイが64.9%増の4万4800人だった。また、豪州が30.1%増の4万8600人で、2ヶ月連続で単月で過去最高記録となった。前年を下回ったのはマレーシアとロシアで、マレーシアは11.9%減の1万2300人、ロシアは6.7%減の4000人。

 2月は旧正月休暇による東アジア市場などの訪日客数増や、円安傾向の継続、スノーレジャー需要の拡大から好調に推移する見込みだ。