エンタメで魅力向上 日本観光研究学会、都市観光のあり方を議論
日本観光研究学会の第29回全国大会が昨年12月、大阪府立大学I-siteなんばで開かれ「都市観光とエンターテインメント」をテーマにシンポジウムが行われた。急増する訪日外客に対応し、さらなる観光地としての魅力を醸成する方策が話し合われた。
大会実行委員長の橋爪紳也・大阪府大特別教授は開催主旨を「人が人に働きかけて楽しませ、もてなすのがエンターテインメント。2020年の外客倍増に向け都市観光のあり方は重要だ。まちそのものがエンターテインメント性を求めていかなくては」と説明。
ユー・エス・ジェイ取締役の田中功さんは「価値体験の強化を掲げ、ゲストとともに感動の時間を創る」とする若年層から女性や家族にターゲットを転換したUSJの戦略を紹介。ジャパンインバウンドソリューションの中村好明社長は、インバウンド戦略を数からGDPに転換する「パラダイムシフトが重要」とした。
ライブエンターテインメントを手がける地域計画建築研究所の森脇宏社長は、京都で公演する「ギア」を例に「ノンバーバル(言語不要)なパフォーマンス」を提供する必要性を説いた。大阪府大観光産業戦略研究所の尾家建生さんは「観光資源の成長に伴いエンターテインメントに行きつく」と指摘した。
エキスカーションでは大阪ミナミの都市観光の魅力を体験した。
情報提供:トラベルニュース社