現地レポート:ニューヨーク、MICE誘致を強化、ブロードウェイなど多様な素材アピール

ベニュー再オープンやホテル増加で利便性向上
多様な素材でインパクトの強い体験を提供

MICE向けベニューがリニューアルオープン、世界展望台が開業予定

1934年に開設され今年リニューアルオープンした「レインボールーム」。ロックフェラープラザ30番地に位置する  ニューヨークでは、ホテル以外にも個性的なベニューが多くある。例えば、ロックフェラーセンター内にあり、10月5日に再オープンしたレストランの「レインボールーム」。クリスタルのシャンデリアや回転式のダンスフロアが特徴的だ。レインボールームは月、日曜日は通常のレストランとして営業しているが、火曜から土曜日はイベント向けに貸し出しており、立席の場合最大300名まで、着席の場合は250名まで収容が可能だ。

「タバーン・オン・ザ・グリーン」内のテラス席の様子。お昼時は多くの人達で賑わっている  また、セントラル・パーク内にあるレストラン「タバーン・オン・ザ・グリーン」も2年の改装を終了し、今年4月に営業を再開。10名から1000名までの貸し切りが可能で、小型から大型団体まで対応している。同レストランでは日本語をはじめ、スペイン語、フィリピン語、タイ語、中国語、フランス語対応が可能なスタッフも在籍しているという。

 このほか2015年の春には、ワン・ワールド・トレードセンター内の100階から102階に、ニューヨークを360度眺望できる展望台が開業予定。102階には最大330名の収容が可能なイベントスペースを設けている。


ブロードウェイ、ミュージカル以外の素材として舞台裏ツアーも

10月20日に開催された「ブロードウェイ・ショーケース&キックオフ・トゥ・ザ・ニュー・シーズン」の様子。様々なブロードウェイショーのダイジェストで披露された  ニューヨークの観光素材として代表的なものといえば「ブロードウェイミュージカル」。ブロードウェイではミュージカルの観劇を含め、MICEに向いたアクティビティが多く用意されている。ツアーオペレーターや旅行会社にこうしたアクティビティの手配サービスを提供するのがブロードウェイ・インバウンドで、同社ヴァイス・プレジデントを務めるボブ・ホフマン氏は、「1つのエリアに40ヶ所のシアターがあるのは、ブロードウェイだけ」と胸を張る。

アラジンの公演がおこなわれている「アムステルダム・シアター」。ミュージカルでは有名な曲が多く歌われ、英語がわからない人でも楽しめる内容だ  ブロードウェイ・インバウンドでは現在、20種類以上のミュージカルのチケットを取り扱っており、日本市場向けにも日本語ウェブサイトを開設。ホフマン氏によると日本市場では「ライオンキングやオペラ座の怪人、シカゴ、マンマ・ミーアなどが人気」だ。

「ブロードウェイ・ビハインド・ザ・シーンズ」の様子。1グループ12名まで参加が可能 このほか、ブロードウェイでは「ブロードウェイ・ビハインド・ザ・シーンズ」などのツアーを実施。同ツアーは、ウォークス・オブ・ニューヨークが提供しているもので、役者やディレクター、マネージャなどのブロードウェイ関係者が、ブロードウェイをツアー参加者と歩きながら、その歴史などを説明する興味深い内容。ただし、全て英語のため、日本語通訳の手配など留意は必要だ。