シルバーシー、日本市場の潜在性に期待、日本寄港クルーズは満員見込む
シルバーシー・クルーズはこのほど、東京で創業20周年を記念してメディアランチを開催した。同社ヨーロッパ、アフリカ、中東&アジア・パシフィック社長のスティーブ・オデル氏は本誌の取材に応じ、日本市場については「人口も多く富裕層も多い。クルーズ需要のポテンシャルは高い」との見方を示した。
オデル氏によると、アジア太平洋地域からの利用者は全体の約20%で、日本市場は同域内ではオーストラリアに次ぐ2位。日本市場の傾向として「60歳以上のシニア層が多く、7日から9日のヨーロッパへのクルーズが人気」と説明した。
また、同社によると、2015年と2016年の日本寄港クルーズは実施がまだ先のため予約状況などは発表していないが、他のクルーズに比べて人気が高く、最終的には満員を見込んでいるという。オデル氏も「瀬戸内海や日本海など西日本に寄港するクルーズを実施したい」と意欲を示した。
ただし、オデル氏は日本寄港クルーズの際の大きな課題としてカボタージュを挙げ「韓国や台湾まで行かなければいけないので、コースが制限されてしまう」ことを問題点として指摘。「短期間クルーズの需要は大きい。しかし、外国船ではそれができない」と話し、「カボタージュでの制限がなくなれば、短期間のクルーズができ、利用者にも多くの選択肢を提供することができる」ことから、改善を求めたい考えを示した。