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トップインタビュー:ファイブスタークルーズ代表取締役社長 澤田まゆみ氏

-新会社で扱うクルーズを教えて下さい

澤田 弊社では海外クルーズの単品販売をメインに扱います。他社で手が回らない、そこまでちょっとできない、というような高級クルーズを取り扱っていきます。また、クルーズプラネットのパッケージツアーのうち最高級ブランド「ルッソ」の代理販売をおこなっています。パッケージツアーと単品販売の比率は3:7の見込みです。例えばクルーズプラネットで集客したツアーで、あと1組、2組でツアーが催行できる、というような場合、弊社で残りを集客できたらお互いにハッピーと考えています。

 また、HISとクルーズプラネットが実施するチャータークルーズについても、相乗りさせていただいています。例えば、ダイアモンド・プリンセスでは、スイート以上の販売はファイブスタークルーズで受けるということになっています。

 取り扱う船としては、シルバーシー・クルーズやシーボーン・クルーズラインなどのラグジュアリー船です。プレミアム船でもホーランドアメリカラインやセレブリティ・クルーズ、プリンセス・クルーズなど、スイート以上の取り扱いもしていきます。カジュアル船ではMSCクルーズの「ヨットクラブ」、ノルウェージャンクルーズラインの「ザ・ヘブン」のカテゴリなど。いわゆる最高級船のランクのカテゴリだけを取り扱うことを考えています。

 積極的に販売したいのはリバークルーズです。リバークルーズはランクがつけにくいですが、上位に来るのはアマウォーターウェイズやユニワールド。アマウォーターウェイズは実際に乗船しましたが、リバークルーズはこんなに素敵なのか、と実感しました。食事も十分に美味しいですし、サービスも本当に良く、海洋とはまた違う、リバークルーズならでは良さがあったので、今後お客様が増えていくと見ています。

 他にも探検クルーズは非常におもしろいと思いますし、是非やっていきたいです。アクアエクスペディションなど、高額で一般化されていないものを扱っていきたいと思います。


-クルーズプラネットと販売協力をおこなうとのことですが、顧客も共有化されるのですか

澤田 お客様については、ラグジュアリークルーズ以外のご希望があれば、クルーズプラネットにご紹介します。ただ、顧客の共有化などは考えておらず、ファイブスタークルーズはあくまでも別会社との位置づけです。

 クルーズプラネットはHISの100%子会社で、HISのカラーが以前にまして強くなっています。HISというと格安航空券、リーズナブルな商品を多く取り扱っているというイメージがまだとても強く、クルーズプラネットも価格勝負という部分がどちらかと言うと多い。ファイブスタークルーズのコンセプトとは合いません。

 また、クルーズプラネットからの紹介も想定しておりません。クルーズプラネットにも銀座支店にラグジュアリー船に詳しいスタッフもいますし、対応は可能です。

 会社経営には2つ方法があります。クルーズプラネットのようにどんどん業界内でのシェアを大きくし、クルーズの世界でナンバーワンをめざす、トップに取りに行くという戦略が1つ。ファイブスタークルーズはそうではなく、他社がやっていないことをやり、オンリーワンをめざします。会社の規模も、富裕層をターゲットにラグジュアリークルーズを扱うのではあれば、社員数も10名いればいい、逆に大きくしたくないと思っています。