JATA、ホノルルで日ハ観光協議会、「ロマンス市場」開拓など合意
日本旅行業協会(JATA)は10月29日に開催した定例記者会見で、10月20日にホノルルで開催された第8回の「日本ハワイ観光協議会」の結果について報告した。同協議会はJATAとハワイ州観光局(HTJ)が連動し、販売拡大に向けたプロモーション活動を推進するための会議体。2012年の会合では、2016年に日本から200万人を送客することを目標に掲げ、覚書を締結している。今回は、日本側からはJATA役員2名を含む15名、ハワイ側からはハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)の5名、HTJの4名を含む計64名が参加した。
今回の会合では新たな決議事項などはなく、改めてハワイのデスティネーションとしての重要性を認識すべく「ロマンス市場の開拓」「大型イベントの取り扱い」「サービスの改善」の3つについて意見交換をおこなった。「ロマンス市場の開拓」については、現在の海外リゾートウェディング市場における圧倒的な地位を維持しつつ、今後は銀婚式や金婚式、バウリニューアルなどでも利用を促進する方向性で合意した。
協議会に参加し、会見で報告をおこなったJATA事務局長の越智良典氏は、近年では記念写真撮影だけを海外でおこなうなど、新たな動きが見られることについても言及。一般的な結婚式以外のニーズの開拓に向けて、戦略を構築する必要性を示した。
「大型イベントの取り扱い」については、今年9月にアイドルグループの「嵐」がハワイ公演が成功させたことなどを踏まえて、今後は各事業者との連携を強化していくことを確認。2020年の東京オリンピック開催に向け、ハワイを舞台に、環太平洋地域を対象とした文化交流やスポーツなどの大規模イベントを開催する案なども挙がったという。
「サービスの改善」については、ホテルなどのスタッフの高齢化などにより、アジアなどのリゾート地に比べてサービス提供力が見劣りしつつあることを問題視。JATA側が受入体制を整え、近々に日本での研修を実施することを決定した。越智氏によれば、来月にもハワイ側はスケジュール案をJATAに提出する見通し。両者は「アロハスピリット」あふれるハワイらしいサービスの提供に向け、人材の養成に努めるという。