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14年訪日外客、1200万人後半見込む-10月前半に1000万人突破

  • 2014年10月22日

 観光庁長官の久保成人氏は10月22日の定例会見で、2014年の訪日外客数の着地見込みについて、「1200万人後半に達していると推測している」と語った。日本政府観光局(JNTO)によると、1月から9月の訪日外客数の累計(※)は前年比26.0%増の973万7300人。9月単月は26.8%増の109万9100人で9月単月として過去最高となった。

 久保氏は、1日ごとに訪日外客数をカウントしていないが「10月前半には1000万人に到達していたと考えている」と説明。10月以降については「昨年は関係各位の強い支援もあり後半が増加した」ことから、昨年ベースでみると伸び率は鈍化する可能性があると指摘した。さらに、9月単月のデータを見ると伸び率が低い国もあると話し、1200万人後半の予想の理由とした。

 国別を見ると、中国は9月単月では57.6%増の24万6100人と増加。韓国は9月単月では32.3%増の21万7700人と3ヶ月連続増加し、累計でも2.7%増の199万5800人とプラスに転じた。韓国については、8月末にソウルで日韓の観光交流拡大をはかりシンポジウムが開催されており、12月には日本で開催する予定。久保氏は韓国からの訪日客は復調しているが、日本から韓国への訪問者数は減少しているとし、シンポジウムにより「相互交流の勢いをつけていきたい」と語った。

 一方、タイは9月単月で6.2%増の3万1100人、台湾も6.7%増の22万800人と1桁増にとどまった。久保氏は、タイにとって9月は夏休みと秋休みの合間にあたることや、タイ人の出国者数の減少が伸び率の鈍化の要因と分析。台湾はJNTOによると、パッケージツアーの価格の上昇が要因との考えだ。

 このほか、9月単月で伸び率が高かったのはフィリピンの61.0%増(1万2700人)、ベトナムの45.2%増(1万700人)、豪州の42.3%増(3万600人)など。ロシアは1.4%減(5000人)と唯一減少した。累計では、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムの東南アジア6市場計で105万5000人となり、100万人を突破した。

※8月、9月は推計値