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アクセスランキング、1位はロータリーエアー、日系2社に注目も

[総評] 今週は、ロータリーエアーサービスとその関連会社の破産手続開始決定に関する記事が1位になりました。記事でもご紹介した通り、以前から苦しい状況の噂は聞こえてきてはいましたが、現実のものとなるとやはり残念です。過去には、当時のJATA旅行博でキラキラ号のバスが展示されていたこともあったと記憶していますが、まさに栄枯盛衰という印象です。

 また、本当は「旅行会社」ではないものの、レックスロードの話題が出たばかりで、世間一般としては一括りに旅行会社の苦境と捉えられてしまうのではないかと懸念もしています。

 加えて、懸念といえば8月22日18時現在、Googleで「キラキラ号」と検索すると楽天トラベルでロータリーエアーサービスの表示が続いていることが確認されます。エイビーロード上のレックスロードのような騒動にはつながらないでしょうけれども、このようにウェブサイトで掲載した情報をいかにアップデートしていくかが、今後大きな課題になる可能性を感じます。

 特に、自社の商品やサービスについてであればまだ目も行き届きやすそうですが、他社の存在に依存する場貸し的なウェブサイトはそう簡単ではないかもしれません。手間をかければ利益を圧迫しますし、かといって数ヶ月に一度の確認ではリスクが肥大化するでしょう。果たして各社がどのような対応策を講じているのか、興味深いところです。

 さて、今週は日本航空(JL)と全日空(NH)の話題も複数ランクインしています。4位は、JLがアマデウスの旅客管理システムの導入を決めた記事で、恥ずかしながら発表文を見逃してしまっていたため掲載が遅くなりましたが、アマデウスが日本を代表する航空会社を2社とも獲得したことは個人的に大変驚きました。

 アマデウスは航空会社向けのITソリューション事業とGDS事業を経営の柱としており、この2つを密接に関連させることで顧客利便を高め、他社と差別化する戦略を取っています。つまり航空会社とGDSが同一のPNRを共有することで種々のメリットを生み出すもので、導入する会社も非常に多いため、見方によっては楽天のような「経済圏」を形成し、そこから抜け出しにくくする効果もあるように思います。

 しかし、日本ではJLといえばAXESS、NHといえばINFINIであり、JLも発表文でAXESS推奨は変わらずと断言しています。となると、本来は最優位であるはずのアマデウスGDSに対して機能に制約を設けることになるのではないかと思われますが、今のところ決定した事項はないとのことで、こちらも大変気になります。

 また、2位に入ったインタビューでは、NH執行役員・大阪支店長の新居勇子氏が羽田と成田の「デュアルハブ」戦略について言及されていますが、5位の記事では羽田/中部線の就航など、さらにこの戦略が強化されています。9位ではJLとNHの上半期輸送実績を比較していますけれども、通年ではおそらくNHが国際線でもJLの事業規模を上回ると予想されるところで、販売にもますます力が入っていくでしょう。

 その意味では、新居氏のお話はまさに「これぞ営業職」というもので、お聞きしているだけで本当に「ガッツ」が湧いてくるようでした。関西への愛情、旅行会社への愛情もストレートに表現されており、旅行会社側からすれば色々な意味で元気をもらえる内容ではないかと思います。是非、若手からベテランまで幅広い方にお読みいただきたいと願っています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年8月第4週:8月17日0時~8月22日18時)
第1位
東京の第1種、ロータリーエアーサービスが破産開始、関連2社も(14/08/17)

第2位
インタビュー:NH執行役員大阪支店長 新居勇子氏(14/08/21)

第3位
トップインタビュー:JATA会長 田川博己氏(14/08/19)

第4位
日本航空、アマデウスで旅客管理へ-AXESS推奨は変わらず(14/08/17)

第5位
全日空、羽田中心に路線網を調整-日本航空も国内線で増減便(14/08/20)

第6位
旅行業倒産、7月は3件で負債総額3.5億円-宿泊業は3件で2億円(14/08/18)

第7位
TCSA、派遣添乗の時間管理求め主要43社に申し入れ、処遇保全も(14/08/17)

第8位
日本航空、既卒者の客室乗務員募集-路線再開などで(14/08/19)

第9位
JAL・ANA、上期の国際線旅客は6.3%増の704万人、利用率は明暗(14/08/19)

第10位
日本旅行、下期海外で羽田コース拡充-上級クラスの販売強化、価格訴求商品増強も(14/08/18)