インタビュー:バニラ・エア営業部長の近藤寛之氏

  • 2013年10月29日

旅行会社はパートナー、全世代をターゲットに
新しいタイプのLCCをめざす

-流通はどうしますか。独自のシステムを作るのか、GDSを通すのか

近藤 これについてはメリット、デメリットを現時点で判断できていない。いたずらにコストになってはいけないので、それがメリットになるのかどうかをポイントの一つとして検討する。JWではアマデウスと契約していたが、それも白紙になる。

 ただし、ダイナミックパッケージの販売は決定している。ANAセールスとシステム構築をする予定で、弊社のウェブサイトで販売する。ただし、商品造成はANAセールスだが、ANAセールスのダイナミックパッケージ「旅作」ではなく、あくまでもバニラ・エアの独自ブランドで展開する。バニラ・エアの軒下にANAブランドの商品展開をすることはない。


-NHとの“食い合い”についてはどう考えていますか

近藤 食い合いが起きるといえばそうかもしれないが、弊社の拠点は成田ということが最大の差別点になる。また、NHに限らず、他の航空会社から取る可能性もある。しかし、個人的にはあまりこだわるところではないと思う。少しくらい取り合うところがあったとしても、総パイが増えていけばいいのではないか。


-成田という点では、アクセス面のハードルもあります

近藤 ここで強調したいのは、弊社はレジャー・リゾート路線に特化したLCCだということ。国内線もあるが、成田といえば国際線だ。現在のところ、国内線と国際線の比率は3:7をめざしており、国際線も力を入れていく方針だ。国際線のイメージも強くあれば、成田であることは受け入れられやすいと思う。

 あとはいかに、お客様に来ていただきやすくするかというところになる。そういう意味でもバスなどの交通機関との協力を含め、アンシラリーサービスを重視している。弊社がコミッションを得るなど、お互いにWin-Winになるようなビジネスモデルを強烈に追及していきたい。

※訂正案内(編集部 10月30日 18時54分)

・訂正箇所:質問3 第1段落第2文
誤:国内線と国際線の比率は7:3をめざしており・・・

正:国内線と国際線の比率は3:7をめざしており・・・