イタリア、ミラノ万博、日本から50万人目標に
イタリア政府観光局(ENIT)は7月18日、2015年5月1日から10月31日にかけて開催されるミラノ国際博覧会(ミラノ万博)に関する旅行業界向けセミナーを開催した。ミラノ万博代表のジュゼッペ・サーラ氏は「日本は重要な市場。本日日本側とも日本館との出展について参加契約の調印を結んだ」とし、日本市場に期待を示した。
ミラノ万博イベント・マネジメント部長のピエロ・ガッリ氏によると、ミラノ万博の目標入場者数は、参加期間である6ヶ月間合計で約2000万人。このうち、日本からは50万人以上を目標に設定している。イタリア国内の入場者は1410万人、ヨーロッパは330万人で、日本を含むヨーロッパ以外からの入場者が260万人の見込みだ。ヨーロッパ以外からの入場者については、重点市場として中国、アメリカ、オーストラリア、ロシア、カナダなど10市場を設定。日本は最重要市場になっている。
ガッリ氏によると、今後はENITと協力し、日本人の誘客をはかるために旅行会社へのサポートを積極的に実施していく。新会社「SOPRO」を立ち上げ、BtoCのプロモーション活動や、宿泊施設や料飲施設、ショップ、アグリツーリズム関連業者など現地サプライヤーの情報提供を実施。現地サプライヤーと旅行会社との仲立ちもおこない、ツアー造成につなげていきたい考えだ。また、ENITでもミラノ万博に関する情報提供や問い合わせ窓口機能を担当。詳細なやり取りについてはSOPROに誘導していく。
入場チケットは、9月に料金などを決定。シングルチケットや1日から3日利用できるチケット、夕方からのチケットなどを設定する予定で、旅行会社向けにはピーク時や、オフピーク時用の割引チケットなどを設定。2014年の1月に全世界で販売を開始する計画だ。
ミラノ万博はミラノ市中心地から電車で約20分から25分程度にある、ミラノ郊外の110ヘクタールの会場で開催。地下鉄でリナーテ空港に接続可能で、高速鉄道マルペンサ空港との接続も強化するという。参加予定国・組織数は130ヶ国と10組織。テーマは「地球に食料を、生命にエネルギーを」に設定した。日本館では日本の農林水産業の取組み、日本食や食文化などを紹介する予定だ。