日本航空、12年度は営業利益1952億円-ジャルパックも好調

  • 2013年5月2日

 日本航空(JL)の2013年3月期(2012年4月1日~2013年3月31日)の連結業績で、売上高が前年比2.8%増の1兆2388億円、営業利益が4.7%減の1952億円、経常利益が5.0%減の1858億円、当期純利益が8.0%減の1716億円となった。国際線旅客の売上は5.5%増の4066億円、国内線は0.9%増の4852億円。

 国際線旅客分野では、座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)を4.0%増としたところ、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)が12.3%増と好調で、ロードファクターも5.6ポイント増の76.1%。旅客数は9.9%増の752万5000人となった。全体としてレジャーが好調で、海外発の需要も回復してきていることから、単価は4.0%減の5万4041円となった。

 国内線もASKの2.6%増に対してRPKが3.4%増となり、ロードファクターは0.5ポイント増の63.1%。単価は団体が増加したこともあり、2.7%減の1万6163円となった。

 また、ジャルパックは営業収益が5.5%増の1616億円。需要動向に合わせた期中の商品投入とダイナミックパッケージの展開により増収をはかったといい、海外旅行では韓国、中国、香港、台湾で需要が減少したものの、欧米や東南アジアが好調で、取扱人数は3.4%増の32万2000人とプラス成長。国内旅行も東京ディズニーリゾート商品などで震災からの需要回復が見られたほか、ダイナミックパッケージも好調で、3.3%増の197万2000人と前年を上回った。

 このほか、旅客販売分野の特徴として、ウェブサイトのリニューアルやスマートフォン対応などを進めた結果、オンラインの販売比率が国内線、国際線ともに2ポイント増となり、国内線で5割、国際線で2割に達する見込みという。

 2014年3月期の業績予想では、売上高が2.7%増の1兆2720億円、営業利益が28.3%減の1400億円、経常利益が31.7%減の1270億円、当期純利益が31.3%減の1180億円とした。ヘルシンキ線の就航や国内での伊丹増便などにより増収を見込む一方、ASK拡大による燃油費や運航施設利用費の増加などを織り込んだ。燃油はシンガポールケロシンで1バレル127米ドル、為替は1米ドル95円を前提とした。

 なお、ボーイングB787型機の運航停止による影響は2013年3月期で売上が17億円減、利益が13億円減、2014年3月期で売上が48億円減、利益が26億円減。一方、尖閣問題による影響は2013年3月期で当初100億円の減収を見込んでいたが、50億円に留まったという。

※訂正案内(編集部 2013年5月2日15時10分)
・訂正箇所:タイトル
誤:営業利益2049億円

正:営業利益1952億円
・訂正箇所:第1段落第1文、第2文
誤:売上高が前年比2.8%増の1兆2048億円、営業利益が4.7%減の2049億円、経常利益が5.0%減の1976億円、当期純利益が8.0%減の1866億円となった。国際線旅客の売上は5.5%増の3852億円、国内線は0.9%増の4811億円。

正:売上高が前年比2.8%増の1兆2388億円、営業利益が4.7%減の1952億円、経常利益が5.0%減の1858億円、当期純利益が8.0%減の1716億円となった。国際線旅客の売上は5.5%増の4066億円、国内線は0.9%増の4852億円。