JATA、ツアー登山ガイドラインに海外分追加、自主点検表配布も
▽ガイドラインの対象ツアーを明確化、危急時対応や旅程管理について修正も
一方、現行ガイドラインの修正では、登山やトレッキング、ハイキングの語源説明を盛りこむとともに、一般的に「ハイキングツアー」と明記される、短時間で終了する標高差の小さいコースでのウォーキング(散策など)はガイドラインの適用外とした。
また、危急時対応について、携帯電話や無線通信機などが使用できない区域でも、危急時の連絡体制を整えるとともに、すぐに連絡できない場合も参加者の安全が確保できるよう、周辺の山小屋の有無など避難先の調査といった情報収集など、あらかじめ必要な準備をおこなうこととした。
さらに、旅程管理に関する項目を追加。参加者の安全確保を第一義に考え、あらかじめ定められた旅程に固執してツアーを強行してはならないと明記した。引率者は参加者の登山の技量を旅行中の実態も踏まえて判断し、参加者の体調や装備の状態、天候などの状況を総合的に判断した上、出発の取りやめや延期、引き返すなどの対応を迅速におこなうことした。
このほか、企画立案段階から自社での確認作業や手配状況の記録の必要性も指摘。記録を社内に残し、次の対策と成果につなげることとしている。