スターフライヤー、国際線就航3ヶ月は「まずまず」-日本発強化
スターフライヤー(7G)取締役執行役員営業本部長の高橋信氏がこのほど本誌取材に応じ、7月12日に運航を開始した北九州/釜山線について「まずまず」の滑り出しと語った。7月は座席数1万1869席に対して旅客数が9746人となり、搭乗率は82.1%と好調に推移。一方、8月は1万6656席に対して9001人で54.0%となった。
8月の状況について高橋氏は、7月よりも運賃を高めに設定したことを理由の一つと分析するとともに、竹島問題による需要減退も発生したと説明。現時点では、運賃については9月と10月は調整しているといい、竹島問題についても韓国発は回復がやや遅いものの、10月の予約数からは影響が小さくなっている傾向が見られるという。韓国発の需要については、大統領選挙を控えている事情もあるとの分析だ。
3ヶ月間の販売状況としては、日帰り運賃が「予想を超えて好調」で、総座席に占める割合を増やしているところ。日本発の顧客層は事前の想定通り30代、40代の女性が多く、次いで20代の女性に多く利用されている。一方、韓国側は男女の比率が半々で、カップルや家族客が多いという。
今後については、日本発では「山口県や大分北部のお客様を取り込みたい」との考えで、旅行会社への営業を積極化する方針。また、韓国発については、北九州空港と7Gの認知度向上や他社との差別化が鍵といい、別府など大分県や山口県、広島県に近い点など北九州路線の強みをアピールする。
ただし、韓国発は需要の回復が遅れているため、「当面は日本発を伸ばす」方針で、当初は日本発と韓国発それぞれ5割ずつとしていた座席の配分を、日本発を7割程度とする。また、日帰り運賃の好調さを受け、夜便で韓国に到着し朝便で帰国する運賃も設定。積極的なアピールはしていないもののすでに反響があるといい、高橋氏は「新しいツアーの可能性はどこにあるかわからない。今後もチャレンジしていく」と語った。
なお、今後の路線展開については、「国内線、国際線ともに前向きに検討している」ところで、羽田空港の発着枠配分の行方を見極めつつ計画を立てていきたい考えを示した。