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JATA、政策検討に向け課題を明確化、現状認識を共有-特別委員会で

  • 2012年9月16日

 ツーリズム業界の現状認識では、JATA内で認識を統一するため「マクロ環境分析」「競争環境(業界環境)分析」の2種類にわけたとりまとめを実施。マクロ環境分析では欧州経済危機などの経済的要因、自然災害などの社会的要因、IT技術の進展などの技術的要因、観光による復興支援や領土問題などの政治・法律的要因をあげた。また、競争環境分析では、交通や宿泊などの供給側、消費者などの需要側、事業者間競争、IT企業やオンラインエージェントといった新規参入、体感・オンライン型ゲームやSNSなどの代替品をテーマに分析をおこなった。

 また、課題の整理では、「国を挙げた観光立国の実現による、旅行業界の健全な発展と地位の向上」を目標にかかげ、観光立国推進基本計画のもと、旅行会社の任務と使命をあらためて確認。旅行業は「価値創造産業への進化」「新しい需要の喚起」「観光立国の推進」が任務、使命であるとし、あるべき姿のギャップから課題を抽出し、検討、整理した。

 想定される課題は、観光立国推進のために基本課題となる「政策的課題」、旅行業の社会的地位向上と安定した利益確保のための「価値創造への課題」、海外、国内、訪日旅行の課題解決のために同時に検討すべき「全体に共通する課題」の3つに分けてまとめた。

 海外旅行の課題では、激変する航空環境に対応し、需要の喚起とともに、旅行事業者が適正な収益を確保できる体制の構築をはかるとした。国内旅行では、現在の市場状況に対応し、新たな需要の創出をめざす。訪日では、インフラや制限などの阻害要因の改善と、訪日外客の質的、量的拡大をはかるとした。それぞれの優先すべき課題は現在検討だが、JATAによると、例えば燃油サーチャージの適正化や、LCCと旅行会社の関係性などの課題があげられるとした。