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200万人復活へ-日本ハワイ観光協議会で目標設定

  • 2012年9月5日

 日本旅行業協会(JATA)とハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)が設置した日本ハワイ観光協議会(JHTC)は、2016年海外渡航者数を2000万人想定し、その10%にあたる200万人を日本人訪問者数の中長期目標として設定する。ハワイ側の目標設定を受けたもので、10月18日にホノルルで開催される第6回の協議会で確認する予定だ。

 JHTCは2008年に「日本ハワイ経済協議会」の後を受け、観光分野に特化して発足。日本側はJATA会員会社を中心に航空会社、ホテル、レンタカー会社などで構成しており、ハワイ側はHTAを中心にホテルなどのサプライヤーを中心として、相互で分科会活動を中心に推進し、年に1回、協議会を開催している。

 200万人到達に向け、分科会のテーマを、訪問者構成比で3割を下回る「ファーストタイマーの拡大」、就航路線が増えつつある「地方の活性化」、「MICEの拡大」の3つに設定。特に、JATA海外旅行推進部担当副部長の山本信儀氏は「200万人はそう簡単ではない」ことから、営業的な切り口として団体・MICEの重要性を強調。MICEの現地研修や勉強会などを強化したい考えを示した。

 すでに日本側は8月に分科会を開催し、各テーマに関する問題を提起。再度、分科会を開催した後、10月のJHTCで日本とハワイ側の意見を出し合い、環境整備と問題解決に取り組んでいく。2011年の日本人訪問者数は117万人、今年は132万人(目標)の市場規模から200万人の達成に向け、年間13%前後の伸び率で段階的な目標も設定する見込みだ。


▽200万人へ“新たなスタート”

 JHTCは2008年の第1回からこれまでに5回開催。その間、分科会は「航空座席」「マーケティング」「MICE」「サービスホスピタリティ」の4つのテーマで実施してきた。送客側である日本の要望に沿ったもので「サービスや品質の向上など一定の成果を得た」(山本氏)とし、今年度からは分科会を3つに変更。日本のみならず、受入側のハワイの観点も踏まえた、新しい切り口で設定したという。

 また、目標の200万人については、大きな目標を掲げることでまとまっていく力を作ろうとハワイ側が設定し、それに日本側が呼応したもの。過去には、220万人を記録した1997年をピークに、日本人訪問者数が200万人を超えていた時期もあった。しかし山本氏は、リピート率や団体比率の変化といったマーケットの内容や、アジアリゾートの台頭など周辺環境が当時とは異なっていることを指摘。過去の規模に戻すよりも、新しい時代に新たな取り組みをするイメージで推進していく考えだ。