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JATA、会報誌を全面刷新へ-菊間会長の改革第一弾

  • 2012年9月2日

 日本旅行業協会(JATA)は10月から、会報誌「JATA Communication(じゃたこみ)」を全面刷新する。現在は12ページ程度で年6回発行しているが、月刊化して紙面も24ページに倍増。これにより情報量は約4倍となる。また、現在は若手、中堅社員向けの内容がほとんどだが、特に会員会社の経営陣を読者として想定する。

 JATA会長の菊間潤吾氏は8月31日の記者会見で、今回の全面刷新は「風通しの良いJATAにする」ための第一歩であると説明。「我々の考え方や、何が問題になっているのかということを、もっと分かりやすく伝える」ことがねらいという。

 菊間氏は就任以来、「JATAの存在が、役員や委員を出している会社はともかく、一般の会員会社からはかなり距離が遠いのではないか。JATAが何をしているのかよくわからないというお声も正直あったと思う」との考えのもと、活動内容の可視化による「風通しの良いJATA」をめざす考えを示してきた。

 刷新後の“じゃたこみ”では、例えば各委員会が何をテーマに会議をして何を検討しているか、そしてその進捗はどうなっているか、それぞれの委員長はどう考えているかなどを紹介。また、業界のキーマンへのインタビューや各支部の動き、業界トピックの紹介や解説、法務関係なども掲載していく。

 菊間氏は、“じゃたこみ”の刷新によりJATAの活動についての理解が深まり、会員から活動への要望が寄せられることにも期待。「今まではそういう声が出ると大変、ということもあって、波風が立たないような運営になっていた」とし、「波風を立てたいわけではないが、業界のための協会であり、今まで届かなかったような声をプラスして検討したり、役員会で諮ったりしていきたい」と語った。

 なお、“じゃたこみ”は9月号を従来の形式での最終号とし、10月10日に新紙面で発行。各月10日に1万2000部を発行して正会員や協力会員、賛助会員のほか、観光庁など関係官庁・団体、運輸機関、政府観光局、国内観光協会などに送付する。また、JATAウェブサイトでも全ページを閲覧できるようにする予定だ。