クイーンズランド、路線誘致策強化-800万豪ドルで
クイーンズランド州から州政府財務兼貿易大臣のティモシー・ニコルズ氏が来日し、7月18日に教育関係者や旅行業関係者を対象に都内でレセプションを開催した。ニコルズ氏は、2011年には16万4000人の日本人観光客が来たとし、「もっと努力して、この数字を2倍にしていただければ」と参加者に呼びかけた。
ニコルズ氏によると、4月に発足した新政権では経済政策の4本柱の1つとして観光を位置づけており、観光業の再活性化をはかり新たな戦略を練っているという。まずは観光客の増加には航空路線の増加が重要との考えから、800万豪ドルを費やし、新規路線の誘致をはかる。クイーンズランドで新規路線を開設した航空会社に対し、マーケティングやプロモーション費用をサポートする考えだ。
日本からの直行便就航についても航空会社各社に働きかけを実施。ニコルズ氏は「クイーンズランド/日本間は以前週37便が運航していたが、現在はジェットスター(JQ)以外の航空会社は就航していない」と振り返り、「東京、とくに利便性の高い羽田からケアンズやブリスベンへの直行便就航を期待したい
」と述べた。
また、留学や語学研修などの「スタディツアー」も重要な市場との考えだ。現在埼玉大学と提携し、留学生の受け入れや奨学金を提供するプログラムを実施するなど、日本からのスタディツアーの増加に向けた取り組みを進めている。さらに、クイーンズランド州政府観光局日本局長の西澤利明氏も、学生を含む18歳から30歳までの若者の誘致に力を入れていく考えを示した。