OTOA、一般社団化で定款変更、訪日も可能に
12年度は交通安全対策を強化、バス事故踏まえ
日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)は6月6日、第21回通常総会を開催し、来年の一般社団法人移行にあわせた定款変更を承認した。今まで海外に限定してきた目的及び事業について、インバウンドにも対応できるように内容を変更。一般社団法人移行後、インバウンド事業への取り組みを進めていく考えだ。
OTOAでは昨年会員に対し実情調査を実施したが、回答した117社のうち30社が既にインバウンドを扱っており、27社が今後手がけたいと答えた。こうした会員各社のインバウンドへの興味や関心の高まりを受け、定款の変更時に目的や事業に記されていた「海外における」「海外地上手配に関する」という文言を削除することで「国内外の垣根を取り払った」という。今後は実態調査や研究を進め、インバウンド事業について会員のサポートをしていく方針だ。
すでに今年3月にはOTOA副会長でTHE JTEAM代表取締役のゲライント・ホルト氏を座長に、インバウンド事業に関する勉強会を開催。会員各社からはインバウンド保険の開発の要請が多く出されたことから、今後さらに具体的な内容を把握し、OTOAサービス保険に参画する損保各社とともに検討を進めていく考えだ。勉強会は今後も実施し、すでに取り扱っている会員の実情や懸案事項、要望の把握に努めるとした。
なお、一般社団法人への移行は今年秋にも認可を申請し、来年4月からの移行をめざす。移行に際し必要となる公益目的支出計画では、都市別安全情報の調査から情報の公開、海外ガイド・ツアーコーディネーター研修の実施を公益事業として組み入れる考えだ。また、役員については、2012年度は役員改選期にあたるが、一般社団法人移行までは既存の役員体制を継続すると決定した。
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