若者旅行振興に観光庁長官賞を創設へ-第2回研究会取りまとめ

  • 2012年6月6日

 観光庁は若者旅行振興に向けた今後の取り組みとして、観光庁長官賞を創設する案を発表した。優れた取り組みをした地域や旅行会社を表彰することで、若者の旅行振興をはかるのがねらい。第1回の授賞は来年の今頃に実施したい考えだ。6月6日に開催した、第2期の若者旅行振興研究会の最終回の席上で発表した。

 第2期の若者旅行振興研究会は2011年11月から開催していたもので、最終回の今回はこれまでのモニターツアーの結果報告とともに、今後の取り組みの方向性を説明。第1期、第2期の研究会で見えてきた若年層の旅行傾向を踏まえ、今後は具体策として「客層ごとのアプローチは必要だが、さまざまなテーマの中から若者を引き付ける明確なテーマ設定をすること」「自己投資や希少体験といった付加価値を感じられる内容にすること」「潜在的な需要引き出しのため3名以上参加の特典を打ち出すこと」「旅行以外のホームページなど新規顧客開拓の間口を広げること」「大学ゼミやNPOなどと連携する旅行ニーズに響くアプローチをすること」を提言し、観光関係の事業者や地域関係者と連携しながら取り組んでいく方針だ。

 今後の取り組み案を説明した観光地域振興部観光資源課長の新垣慶太氏は、「トライ&エラーをしながら一人一人に訴えていく取り組みをしていく。これからの旅行スタイルはそうなると思っている。それが地域振興につながり、旅行振興につながる」と語った。実践する中で、関係者間での情報共有が必須となる内容が出てきた場合、第3期の研究会開催を検討する考えだ。