JATA、11年度の苦情相談件数は7%減-インターネット取引の相談増加
日本旅行業協会(JATA)によると、2011年度の消費者からの苦情相談件数は前年比7%減の2543件となった。2010年度はアラブの春や東日本大震災に伴い旅行の取消などで相談件数が増えたが、2011年度はそうした外的要因がなかったため減少したとの考えだ。
苦情相談件数でもっとも多かったのは旅行会社とのトラブルのうち取消料の相談で466件。次いで申込み・契約で216件、手配内容で204件となった。取消料に関する相談が苦情の多くを占める傾向はここ数年変わらない。また、消費者の権利意識が年々と高まるなか、自身の考えを強く主張する傾向が生まれており、1件あたりの対応時間が長期化してきているという。
JATA消費者相談室室長代行の金子眞一氏によると、インターネットでの旅行取引の拡大にともない、インターネットでの航空券やホテルの取消料に関するトラブルや苦情が「顕著な感覚として増えている」という。そのなかには日本の旅行業法では対処できない、海外手配サイトでの契約に関するトラブルも増えており、問い合わせ窓口すらわからないというケースもある。JATAでは消費者庁の越境消費者センターを紹介するなど取り組みを進めているとした。