アクセスランキング、1位はピーチ国際線、新規就航に注目

[総評] 今週の1位は、ピーチ・アビエーション(MM)が初の国際線に就航した記事が入りました。さすがの注目度ですが、初便搭乗率は73.9%とやや意外な数値でした。MM側からは想定通りとの回答でしたので問題ないのだとは思いますが、LCCは一般的に高い搭乗率が特徴であるようにいわれていますので、今後の見通しをMM側がどのように捉えられているか今後取材を通してお伝えしていきたいと思っています。

 今週はMM以外に、新規就航に関係する記事が3本ランクインしました。まずは5位のジェットスター・ジャパン(GK)で、7月の就航に向けて初号機が到着しています。実は先日、ジェットスター航空(JQ)日本支社長の片岡優氏にインタビューをさせていただくことができ、大変興味深いお話をお聞きできました。現在記事を準備しておりますのでご期待いただければと思います。

 また、ハワイアン航空(HA)の札幌就航が8位に入っています。日本に初めて乗り入れた羽田線就航が2010年11月、関空線が2011年7月、福岡線が2012年4月、そして札幌線が2012年11月予定とまさに驚異的なスピードで路線を拡大しています。ホノルルはデルタ航空(DL)も福岡線の運航を開始しており、LCCの就航が相次ぐ韓国に続いて座席供給量の増加が著しいデスティネーションなのではないかと感じられます。

 そして、6位がスターフライヤー(7G)の北九州/釜山線です。これまで7Gは国内線に特化されていたため接点がほとんどなかったのですが、今回の国際線進出に合わせて福岡にお邪魔し、取締役執行役員営業本部長の高橋信氏にお話を伺ってきました。

 最もインパクトを感じたのは、「おそらく日本で初めて」と高橋氏が話された日帰り運賃です。就航記念運賃が適用される7月であれば往復6600円ですから、燃油サーチャージの2120円を加えても1万円未満で往復できてしまうことになります。

 7Gの魅力はなんといっても、運賃とサービスやプロダクトのバランスでしょう。例えば、ハード面ではエアバスA320型機の座席配置を1クラス制で144席ないし150席として他社よりもシートピッチを広くし、全席革張りの個人用モニター完備、ソフト面も無料ドリンクなどおろそかにせず、それでいて運賃は割安という消費者の立場から見て非常にありがたい航空会社です。

 トラベルビジョンがお世話になっているライターの方が以前、「楽しい旅行の一部であるはずのフライトが、楽しいものではなく我慢しなければならないものになっている。もっとできることがあるはず」と話されていましたが、7Gの取り組みはこの「できること」の一つの例なのではないでしょうか。

 もちろん、往復6600円は飛行距離の短さなど特別な事情によって実現できる水準であるとは思いますが、7Gは今後、福岡や羽田からの国際線にも意欲を示されていますし、フルサービスキャリア(FSC)、ローコストキャリア(LCC)とは異なる独自の戦略が海外旅行のあり方を変化させる可能性もあるのではないかと考えられます。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2012年5月第2週:5月6日0時~5月11日20時)
第1位
ピーチが国際線、ソウル線の運航開始-初便搭乗率は74%(12/05/08)

第2位
JAL・ANA、11年度の国際旅客数は5%減、2社で傾向分かれる(12/05/09)

第3位
ANAグ、12年度営業利益、過去最高の970億円(12/05/07)

第4位
日本航空、成田/関空線を運休へ-7月から(12/05/07)

第5位
ジェットスター・ジャパン、初号機が成田に到着(12/05/07)

第6位
スターフライヤー、国際線拡充に意欲、14年には羽田線も(12/05/11)

第7位
パース直行便復活に自信、積極展開へ-西オーストラリア観光大臣(12/05/07)

第8位
ハワイアン航空、札幌/ホノルル線を開設、年間4.1万席増席(12/05/09)

第9位
観光庁、ツアーバス事故で違反確認-乗合バスへの一本化急ぐ(12/05/08)

第10位
JAL・ANA、GW国際線は17%増、利用率77.8%に(12/05/07)