日旅、11年は減収増益、海外はプラスに-12年は攻めの投資も
▽2012年は増収減益予想、攻めの姿勢で構造改革を「具体化、加速化」へ
2012年12月期(2012年1月1日~12月31日)の連結業績予想では、営業収益が4.4%増の495億円、営業利益が41.0%減の4億8000万円、経常利益が43.3%減の11億2000万円、当期純利益が55.8%減の6億2000万円。
日旅広報室によると、増収減益予想はビジネスモデルの転換に合わせた人員配置やシステム投資などの費用増を見込んだもの。中核事業であるオンライン販売やBTM、MICE、教育旅行、インバウンドなどの取扱拡大に積極的に取り組んでいく方針だ。
2012年度は「ビジネスモデルの転換をより具体化、加速化する年度」との位置づけで、中核事業への経営資源のシフト、得意とするJRセットプランやヨーロッパ商品の拡充などに加え、人事・賃金体制の改正や教育・研修の強化などを進めていく。
例えば法人営業では、各種のスポーツ大会などを含めた教育旅行の受注を増加するため、人員の追加配置や東日本地区での専門支店の開設などを計画。BTMでもBTM営業部の体制を拡充し、国立大学法人などへの「出張なび」の営業推進などに取り組む。
また、MICE営業では、本社や各地域に配置したMICE営業部を柱に、コンベンションなどの情報収集や営業強化を実行。インバウンド営業では中央省庁や大企業などをターゲットに、首都圏でのイン/アウト一体営業の深化、海外大手旅行会社との連携強化などを進める。
このほか、個人旅行ではネット販売の拡大に向け、リクルートと提携した「赤い風船JRじゃらんパック」の提供を開始。また、スマートフォン対応などの利便性向上、受注体制の充実に取り組む。店頭では、教育・研修などの強化により、接客サービスや商品知識を向上するとともに、効率的、効果的な事業運営を推進する。