日旅、11年は減収増益、海外はプラスに-12年は攻めの投資も
日本旅行の2011年12月期(2011年1月1日~12月31日)の連結業績で、営業収益(※純額)が前年比5.4%減の474億2200万円となった一方、営業利益は34.3%増の8億1400万円となった。経常利益は31.1%増の19億7600万円、当期純利益は52.8%増の14億200万円。
日旅広報室によると、2011年はビジネスモデルの転換に取り組み、転換後の中核事業と位置付けるオンライン販売やBTMなどは概ね堅調な販売実績となったものの、震災や原発事故の影響を払拭するには至らず減収。一方で、経理業務の子会社への移管、広告コストの抑制、店舗再編など諸経費削減の取り組みが奏功したという。
日本旅行単体での海外旅行取扱額(※総額)では、企画商品が3.7%減の601億8400万円、団体旅行が3.6%減の200億9500万円、航空券などの単品販売が24.7%増の531億8800万円だった。企画商品と団体旅行では、3年間のヨーロッパキャンペーンに取り組み、また企画商品では、店頭営業を中心に期首商品の早期受注を推進するとともに、間際需要に対してウェブ専用商品の拡充もおこなった。海外旅行全体の取扱額は、5.9%増の1334億6900万円で営業収益は1.6%増の144億2600万円であった。
国内旅行では、企画商品が8.5%減の738億4200万円、団体旅行が5.4%減の529億9500万円、単品販売が13.8%減の878億6000万円で、合計は取扱額が10.1%減の2146億9800万円、営業収益は9.7%減の241億3300万円。企画商品では、赤い風船40周年や九州新幹線の全線開通などを契機とした商品開発に取り組んだ。
なお、国際旅行については、各地域での訪日外客誘致事業に沿った取り組みに加え、大学や企業などへの営業を強化し、取扱額が55.6%増の123億4600万円、営業収益が7.5%増の13億1500万円となった。