ミーティング後の効果測定で価値を明確に-MPIジャパンセミナーで
MPI Japan Chapterは12月6日、「MICE業界のグローバルの動向を知り未来を読む」と題しセミナーを開催した。セミナーで登壇したMPI Japan Chapter名誉会長の浅井新介氏は、「ミーティングが企業やその後の組織などの成功にどう貢献したのか、はっきりさせていくべき」と述べ、ミーティングの効果測定の重要性を指摘した。
浅井氏によると、欧米ではリーマンショック以降、ミーティング実施後の費用対効果を計測しようとする動きが盛んだという。また、ミーティングの費用として「航空券、宿泊代などミーティングの本質と関係無いところに95%を使用している」と指摘。オンラインでのミーティングが選択肢として挙がる中、直接会うミーティングに対し、顧客がミーティングプランナーに開催地の選定理由や費用対効果などについて説明責任を求める声が高まっているという。こうした傾向に対して浅井氏は、ミーティング終了後の投資効果(ROI)や目的に対する達成率(ROO)などを明らかにし、ミーティングの価値を顧客に示すことが重要とした。
また、第2部で登壇したJTB法人東京マーケティング部マネージャーの金井大三氏は、年間で戦略的かつ包括的にミーティングを運営管理する概念「ストラテジック・ミーティング・マネージメント(SMM)」の重要性を訴えた。SMMでポイントとなるのは顧客がめざすゴールの確実な達成や、ミーティングでのコストの最適化。このため、金井氏は「コストについては計算しやすいが、満足度やモチベーション、チームワークや不満の解消など、リターンの測定は難しい」としながらも、アンケートなどを活用し、ミーティング終了後に効果測定を実施するよう、参加者に呼びかけた。