スイス、12年テーマ「水の旅」-日本人50.7万泊の回復めざす

  • 2011年12月8日

スイス政府観光局日本支局長の阿部かすみ氏  スイス政府観光局は2012年のプロモーションテーマを「水の旅」に設定し、日本人宿泊数について、2010年の50万7138泊並みまでの回復をめざす考えだ。12月7日に開催した「スイス・サンクス・ナイト」で、日本支局長の阿部かすみ氏は「メディアを通してスイスの大自然の風景に少しでも心を和ませ、また実際に現地に足を運んで心を癒していただけるよう、プロモーションに励んでいきたい」と意欲を示した。

スイス政府観光局局次長の押尾雅代氏  同観光局局次長の押尾雅代氏によると、2010年の日本人宿泊数は前年比6.8%増の50万7138泊と好調だったが、2011年は1月から10月までの累計で5.9%減の44万9409泊だった。こうした中、2012年は「10年並の数字に回復することが目標」と意欲を示した。

 また、押尾氏は来年のプロモーションテーマについて「メディアが水の旅をピーアールし、旅行会社が商品を造成することで、双方向から旅行者に訴求していきたい」と意気込みを語った。同氏によると、ヨーロッパの3大河川といわれるローヌ河、ライン河、ドナウ河の源流はスイス・アルプス山脈であり、スイスは清澄な水資源に恵まれているという。

 押尾氏は「身近な存在である水とふれ合うことで、より心と身体をリフレッシュする旅を創出できる」とし、東日本大震災以降、安心や安全、人々の絆に関心が集まっている中で、「スイスの安全性やホスピタリティに裏打ちされた安心感は、本当の意味での休息を提供できる」とアピールした。

 2012年は、「アクティブに楽しむ水風景」としてハイキングやサイクリング、スイミングなどのアクティビティ、「移動しながら楽しむ水風景」として湖上クルーズ、「癒しの水風景」としてスパやウェルネス、滝、「静かに楽しむ水風景」として水辺のホテルやレストランなど、多方面からのアプローチで「水の旅」の魅力を多角的に訴求していく考えだ。