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TNZ、クライストチャーチの復興と南島をアピール-セミナー開催で

  • 2011年11月10日

クライストチャーチ&カンタベリー地方観光局のティム・ハンター氏  ニュージーランド政府観光局(TNZ)は11月9日、ニュージーランド大使館でクライストチャーチに関するセミナーを開催した。講演会ではクライストチャーチ&カンタベリー地方観光局のティム・ハンター氏が登壇し、地震からの復興状況やベストシーズンに向けた旅行素材を紹介した。

 ハンター氏によると、2月にクライストチャーチで発生した地震は局所的なもので、大きな被害はクライストチャーチ市内中心部にとどまったという。大聖堂を含む中心部の1平方キロメートルは現在も立ち入り禁止だが、エイボン川でのパンティング、南極センター、ウィロウバンク・ワイルドライフ・リザーブなどは通常通り営業。トラムやキャベンディッシュ山のゴンドラ、被災者対応のために休業していた美術館なども2012年3月から4月に再開予定だという。

 宿泊施設は現在12軒のホテルが営業。大規模なホテルの復旧により2012年までに880室が再稼働し、2013年には1200室が追加される予定だ。また、ニュージーランド航空(NZ)も成田/オークランド線にボーイングB777-200ER型機を再投入し、関空/オークランド線もボーイングB767-300型機を週4便運航。これにより座席数は前年より2.5%増加するという。また、11月1日から成田/クライストチャーチ線も週3便で運航を再開した。2012年1月21日からは中部から4便、福岡から2便、鹿児島から1便の計7本のチャーターも予定している。

ニュージーランド政府観光局日本局長のニック・マッジ氏 また、ハンター氏は「南島の他の地域は今までと変わらず観光できる」として、クライストチャーチを起点とした南島の「六街道」をテーマにドライブルートを紹介した。例えば、アカロアまでの日帰り旅行、ワイパラのワイナリーとハンマースプリングの温泉を巡る旅など、新しい販売ツールとなるドライブルートが造成されているという。

 なお、ニュージーランドは9月に行われたラグビーワールドカップ効果で、海外からの渡航者数が前年比26%増の21万9900人と増加。一方、日本人渡航者数は1月から9月の累計で15.3%の7万4399人だが、9月単月では13%減の4784人となった。TNZ日本局長のニック・マッジ氏は「ラグビーW杯開催によりニュージーランドが元気であることをアピールする機会となった」と述べ、ニュージーランドの夏や秋に期待を示した。