ルズエアー就航中止、デルタ航空に変更-ハワイチャーター21本で
ポルトガルの国際線チャーター会社、ルズエアーは、11月から3ヶ月間に運航を予定していた日本/ホノルル間のチャーター21便を中止した。同社日本総販売代理店(GSA)のサンプラスによると、使用予定だったエアバスA340-300型機にエンジントラブルが発生し、修理に約2ヶ月かかるなどしたため、ハワイのチャーターで利用できなくなったという。代替として21便全てをデルタ航空(DL)によるチャーター便で運航する予定で、国土交通省に認可申請中だ。
ルズエアーのチャーターは、当初ハイフライ航空(5K)で実施する予定だったが、機材の故障などもありルズエアーに変更。サンプラス代表取締役社長の宇都宮秀人氏によると、2度の変更に対して、旅行会社から日本に定期便を就航しているなど実績のある航空会社への変更を求める声があがったこともあり、DLへの変更を決定したという。
宇都宮氏は「サービス上はDLの方が良い」とし、「高品質な航空会社に変わったので、12月出発の人がむしろ増えてくれればありがたい」と述べた。航空会社の変更により約270万米ドルの赤字が発生するが、サンプラスが約220万米ドルを負担し、残りは旅行会社に負担を求めたという。
ハワイへのチャーターは当初の計画通り、日本全国11都市から計21本が運航する予定だ。DLの機材はエアバスA330-300型機で、ビジネスクラス34席、プレミアムエコノミー29席、エコノミークラス232席の計295席。ルズエアーのエアバスA340-300型機はビジネスクラス25席、エコノミークラス267席の計292席であったため、3席増加した形となった。
旅行会社各社では、顧客に対して変更の案内を開始しているところ。例えば、エイチ・アイ・エス(HIS)では11月7日から申込者に対し、安全上の理由から航空会社がDLへ振り替えになると案内。同料金でDLへの振り替えを案内しており、ツアーキャンセルは取消料を収受せずに受け付ける。ジェイティービー(JTB)でも申込者に変更を案内し、参加の意思を確認しているといい、キャンセルの場合は取消料を収受せず、DLへの振替を追加料金無しで実施している。
阪急交通社も4空港からツアー設定していたが、11月7日から申込者に対し書面での連絡を開始。キャンセル料は収受しない。日本旅行も関西発、札幌発で4出発日設定していたが、全てDLに変更完了済だとした。旅行会社の中からは、案内を開始した直後のため、申込者の反応はまだわからないとしながらも、「お客さまにとってはベターチェンジといえるのでは」との声も聞かれた。