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トップインタビュー:BA持株会社CEOのウィリー・ウォルシュ氏

羽田線は「楽観視」
JLとの関係強化が最重要課題


-震災によって訪日需要の低迷が懸念されています

ウォルシュ 需要は、すでに我々が就航時に予想していた通りに回復してきていると思う。私個人としても、震災直後に日本を訪れて数日を過ごしたことで、実際の状況を知ることができた。実際に目撃した地震の唯一の被害は、ある顧客企業のオフィスでお見せいただいた、壁から落下して壊れていたビデオ会議用の機器だった。

 この時の来日は、日本のBAスタッフ、パートナーをサポートする、あるいは日本へのコミットメントをいっそう強めていくねらいがあったが、同時に、英国内のビジネスパートナーに対して、ポジティブな話をしたいという気持ちもあった。(外国人にとって)最初は、放射能への恐怖があると思う。私が実際に東京に行って、英国の人々にそのリスクがとても少ないと伝えたかった。

 確かに、当時は訪日する西洋人が減っていたが、それは回復してきていると思う。むしろ、個人的にも日本の人々の震災に対する姿勢に強い感銘を受けたが、震災後に日本へのイメージはポジティブになってきていると思う。

-現在の日本市場の位置づけについて、他市場との比較を含めてお教えください

ウォルシュ 現在、すべての航空会社が中国やインドなどアジア、あるいはラテンアメリカに成長のチャンスを見出している。我々もすでにアジアにネットワークを構築してきており、インドは5都市、中国は香港を含めて3都市に就航している。今後、B787型機を受納すれば、機材のサイズや運航の効率性などの面から理想的だと思っている。ラテンアメリカについてはIBとの合併が、ネットワークを作る上でプラスになるだろう。

 私自身、先週はブラジルにいたが、非常に経済が成長していて、しかも現在の経済成長を今後も維持できるという自信が見える。来週は上海と北京に行くが、中国も高成長を遂げており、今後も維持するように見える。

 しかし、日本は世界経済の観点からして一つのカギとなる国であり、東京はグローバル都市であることは変わらない。BAにとって、日本の重要性は今後も変わらない。したがって、我々が抱えている議題の中で最重要なものの一つが、日本航空(JL)との関係をいかに強めるかということだ。