阪急阪神交通社、10年度旅行業は取扱額1.3%減、海外旅行者数は約6%減に
阪急阪神交通社グループの2011年3月期(2010年4月1日~2011年3月31日)の決算で、旅行事業の総取扱額は前年比1.3%減の3484億1500万円となった。このうち海外旅行は募集型企画旅行の取扱人数が約6%減の約82万人となり、取扱額は2.2%増の2228億2000万円となった。円高の追い風を受けて主力のヨーロッパを中心に好調に推移したものの、北アフリカの政情不安と東日本大震災の影響を強く受け、第4四半期で需要が減退したという。
国内旅行では、募集型企画旅行の取扱人数は約6%減の約287万人で、取扱額は6.8%減の1243億9100万円。平城遷都1300年祭や大河ドラマ「龍馬伝」などを受けて一部地域に送客が増加したこともあり、全般的には堅調に推移したものの、第4四半期に震災や新燃岳噴火の影響を受け、東北と九州などを中心に伸び悩んだ。このほか、外国人旅行は8.0%減の11億3200万円であった。
なお、今後の見通しについて阪急阪神交通社グループでは、東日本大震災の直接、間接的な影響とともに、北アフリカ・中東情勢の不安、燃油サーチャージの高騰などから、「旅行全般を取り巻く環境は、依然として厳しい状況が続くものと予想される」としている。