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ネクストヴィジョン、観光プラットフォーム構築へ−次世代型システム開発も

  • 2011年3月14日
 旅行業向け基幹システムを扱うネクストヴィジョンは3月10日、都内でユーザー交流会を開催し、今後の方針や新規事業への取り組みを説明した。同社は芝情報のグループ会社だったが、芝情報が1月31日付けでネクストヴィジョンの全株式を都築電気に譲渡したことで、2月1日から都築電気の子会社として業務を開始。ネクストヴィジョン代表取締役の江森勲氏は「新生ネクストヴィジョンとして、従来の基幹システムという強みを活かしながら、皆様の事業拡大に役に立つシステムを開発していきたい」と意欲を示した。

 今後は稼働中のシステムの現状維持など既存事業を継承するとともに、新規事業や次期製品の開発にも着手し、新たな需要の取り込みをはかる。新規事業としては、観光情報ポータルサイトを立ち上げ、旅行情報の提供から宿泊施設、交通、旅行商品の予約まで利用者に対しワンストップサービスの提供をめざす。

 また、インバウンドシステム事業として、ポータルサイトを自動翻訳の活用により多言語化する。さらに、訪日旅行を手掛ける旅行会社やサプライヤー向けに、国内宿泊施設の在庫情報などのインバウンド向け情報を自動翻訳を活用して伝達するシステムを開発する。このほか、基幹システムの多言語化、メールなどのテキストデータの自動翻訳機能の開発をすすめていく。都築電気グループのネットワークを活用した外国語対応可能のコールセンターの設置も実施していく考えだ。

 次期製品の開発としては、次世代旅行業パッケージシステム「Travel Wins Next」を開発中で、2013年の中ごろにリリースする予定だ。開発中の新システムには都築電気のクラウドコンピューティング技術も活用し、システムのクラウド化をはかることで、サーバーへの投資など顧客のコスト負担を軽減する。また、従来は国内や海外旅行、業務渡航などの全機能を1つのパッケージとして販売していたものを、機能ごとにパッケージを分け、顧客ごとに必要なものを取捨選択して購入できるようにする。さらに、多言語化対応を実施し、国際財務報告基準(IFRS)にも準拠したことで、海外拠点での活用も可能とした。

 このほか、セキュリティ対策により不正利用を防止するなどコンプライアンスも強化。スマートフォンなどの携帯端末対応を強化したことで、旅行会社からエンドユーザーまで、時間や場所を問わない利用が可能になるという。