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香港政観、インセンティブセミナー開催で大型団体誘致へ−JATAと共同で

  • 2010年9月13日
 香港政府観光局(HKTB)は先ごろ、日本旅行業協会(JATA)VWC2000万人推進室と共同でMICEセミナーを開催した。これは、2009年からインセンティブとエキシビジョンをテーマにそれぞれ年2回実施しているもので、今回はインセンティブをテーマに、初心者向けとベテラン向けとに分けて開催。MICE営業を強化する旅行会社が増える中で、実際にあった事例や最新情報を紹介することで旅行会社のビジネスにつなげてもらい、香港への誘致をはかるねらいだ。

 HKTBシニア・マーケティング・エグゼクティブ・東日本の古谷剛氏によると、香港への日本人旅行者数のなかでもインセンティブ旅行の成長がとりわけ顕著だという。2006年以降は1000人単位の団体はもちろん、「500名以上の規模であれば年間7、8本はコンスタントに入ってきている」という。20名以上の団体旅行向けにマップやガイドを無料で提供する「香港バリューキャンペーン」でも、2005年までは申込み数が450団体程度であったのに対し、現在は650団体まで増えたという。成長理由には、フライト時間が約4時間程度であることから週末を含めた2泊3日など短期間で実施できることや、週約140便の直行便が運航されていることなどを理由に挙げた。

 また、2006年以降はインセンティブ旅行に活用できる施設やアトラクションのリニューアルや新規オープンが目立つ。こうしたMICE素材の充実も香港でのインセンティブ旅行実施を後押ししている。例えば、オーシャンパークでは、パンダが4頭いるパンダ舎を80名以上の団体であれば貸し切ることができ、2010年からは夕食も組み込むことが可能になった。さらに、2011年1月から3月頃に完成予定なのが水族館で、館内の幅13メートルの水槽の前で食事ができるレストランも併設する。250名まで収容できる。

 このほか、113階建てのインターナショナルコマースセンターが現在建設中で、2010年末には完成予定。100階には展望デッキがオープンするという。また、香港ディズニーランドとの組み合わせも可能なアジアワールドエキスポでは、2008年12月にアジアワールドサミットホールを改装。着席のコース料理で最大5000名の団体にも対応可能となり、それまで5000名に対応できるのは香港コンベンション&エキシビジョンセンターのみであった。12月には今回のセミナー受講者を対象とした現地研修も実施する予定で、実際に目で見て肌で感じることでMICE営業の強化をはかる。