まち歩きなど着地型ツアー 富山県・氷見市観光協会

 富山県の氷見市観光協会が着地型ツアーを売り出している。今年3月に第3種旅行業登録を取得し、まち歩きやバス周遊ツアーを造成、個人観光客はもちろん県外の旅行会社などにも利用を呼びかけている。

 現在販売しているのは、ボランティアガイドと歩く「氷見ゆったりまちなか巡り」、郊外の花の名所をめぐる「食と花めぐり」、獅子舞ミュージアムなどを見て回る「食と伝統文化を訪ねる」の3つ。

 まちなか巡りはJR氷見駅と道の駅・海鮮館の発着の2コースがあり、昼食付きで所要時間は4時間30分ほど。漁師町の路地裏を探訪しながら「忍者ハットリくん」の作者、藤子不二雄Aさんの生家などをめぐる。昼食は、新鮮な魚介類がメーンの氷見三昧御膳または、氷見産煮干しでダシをとった氷見カレーが選べる。

 9−12月の第2、第4日曜日に定期催行するほか、4人以上の申し込みがあれば随時催行する。料金は、氷見三昧御膳付きコースが1人4500円、カレー付きコースが2千円。

 食と花めぐり、食と伝統文化もツアー設定日以外でも、15人以上の申し込みがあれば随時受け付け実施する。料金は6千円と5千円。

 各ツアーには、すでに長野県のバス会社や名古屋市の旅行会社などの利用実績もあった。販売手数料も設定しており、県外旅行会社などに広く利用を呼びかけている。

 そのほか、5月から毎月第4金曜日に「夜のまちなか巡り」として、契約飲食店で使える5枚つづりの3千円のクーポンを発行。クーポンの利用でお得感のある料理が食べられるほか、地元住民と触れ合える機会になるとして観光客から好評を得ている。

 観光協会の蓮谷正雄事務局長は「氷見は寒ブリで有名ですが、それ以外の時期をどう売っていくかが課題でした。我々は着地型ツアーという観光素材をお客様に提供し、地元に経済効果をもたらすのが目的です。将来の北陸新幹線延伸や小学生の体験学習の義務化を見据えて、商品設定を充実させたい」と意気込む。今後、観光タクシープランなども販売予定だ。


情報提供:トラベルニュース社