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ニューヨーク、日本人旅行者数25%増めざす−細かな需要に応える魅力を訴求

  • 2010年6月16日
 ニューヨーク市観光局(NYC)からセールスミッションが来日し、ツーリズム・ディベロップメント・ヴァイス・プレジデント、フレッド・ディクソン氏とアソシエイト・ヴァイス・プレジデントのヒーリー・マツダ・マキコ氏が業界紙のインタビューに応じた。ディクソン氏は「日本はNYCにとって古くから重要なマーケットである」ことを強調し、「2010年の日本人渡航者数は25%増を見込んでいる」と意欲を述べた。

 ディクソン氏は、アメリカン航空(AA)が羽田/ニューヨーク線に就航することから「日本からの観光客が増える展望がみえた」と期待を見せた。また、2009年の日本人訪問者数は前年比5.9%減の約21万人と落ち込んだが、1人あたりの平均消費額は1滞在あたり2288米ドル(20万8000円)、滞在日数も平均11泊と堅調。

 また、ツアーの販売状況も好調であるほか、MICEの問い合わせが増加していることもふまえ、25%増の目標について「決して無理な数値ではない」と意欲を示した。ホテル数も増加しており、今年中には32軒のホテルがオープン、部屋数も約5500室増加し8万6500室になるなど受け入れ先の整備も進んでいるという。

 ヒーリー氏によると、2010年はそれぞれの客層や旅行の目的にあわせ、細かな需要にも対応できるよう多種多様な魅力を訴求していく方針だ。なかでも文化的なプログラムを打ち出していくといい、例として今年は遣米使節団のニューヨーク訪問150周年記念であることから、12月から翌年3月にかけて実施される「サムライパレード」などのイベントや、カーネギー・ホールでの小澤征爾氏を招いての芸術文化フェスティバルを紹介した。

 旅行会社に対しては、昨年から実施しているNYCのオンライントレーニング・アカデミーやeニュースレター、SNSやウェブサイトなどを活用し、最新情報を提供することで商品の造成や販売をうながすという。なかでもオンライントレーニング・アカデミーでは今までに約300人をスペシャリストに認定しおり、今年は1.5倍の450人を目標とする。


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