Marriott Bonvoy

ニースでフランス最大のワークショップ開催、日本からもアジア最多の18社

  • 2010年4月2日
(ニース発 特派:西尾知子) 3月30日から2日間、フランスの旅行業者と海外のバイヤーが一堂に会する恒例のワークショップ「ランデブー・アン・フランス2010」がフランス南部の観光都市、ニースで開催された。フランスからは地方観光局やホテル、ツアーオペレーターなど650社・団体が参加。海外60ヶ国から旅行会社・ツアーオペレーターなど約800社が訪れ、約1万8000件の商談がおこなわれた。

 会場で行われた記者会見で、フランス政府観光・サービス担当大臣のエルヴェ・ノヴェリ氏は、2009年の訪仏外国人観光客はわずかながら減少したものの「2010年冬は好調。経済危機の影響は底を打った感がある。今後は他国との競争が一層激化するだろう」とし、年間予算2億ユーロのうち8200万ユーロを海外35ヶ所の支局を含めたマーケティング予算に充て、キャンペーンやプロモーションを行っていくとしている。またフランスの観光素材の品質向上の一環として、ホテルの格付けシステムを見直し、今年7月から新規格付けを実施していくほか、今後2020年までに欧州やアメリカ、日本など現在の主要市場に加え、インド、アフリカ、南米などの新規市場開発もはかる。

 また、フランス観光開発機構在日代表のフレデリック・メイエール氏は、今回のランデブー・アン・フランス開催にあたり「日本の旅行会社の、特に若い人たちがコート・ダ・ジュールを実際に体験してフランスの旅行会社と直接話ができるほか、フランスの地方観光局にとっても日本市場が何を求めているかを知ることができる、非常にいい機会」とコメント。09年は新型インフルエンザの影響もあり日本人訪問者数は約58万人と苦戦したが、10年冬は好調という。

 フランス観光開発機構としては、今後は女性やシニアを対象に、4月中旬から東京メトロのトレイン・ジャックや、2011年初頭には「French Art of Living」としてワインや食、フランスの文化のピーアールを実施する予定。メイエール氏は「この商談を活かし、リピーター向けの地方商品などの造成に繋げてほしい」と話している。

 なお、今回のワークショップの舞台となるコートダジュール地方は地中海を臨むフランス最大のリゾートエリアで、州都・ニースは毎年約100万人の外国人観光客が訪れる、パリに次ぐフランス第2の観光都市。日本市場では2月のニースのカーニバルのほか、ピカソ、ルノワール、モネなど印象派ゆかりの地方としても人気が高いとあって、参加した旅行会社・ツアーオペレーターは18社と、アジアからの参加者としては最大数を記録した。日本からの参加者は、2日間をかけてフランスの旅行会社やホテルなどとそれぞれ30件から40件の商談を活発にこなしていた。

 2011年のランデブー・アン・フランスは3月末にボルドーで実施される予定だ。