09年の北海道観光土産品業 6割弱で売り上げ減少

 北海道観光土産品協会はこのほど、道内観光土産業の2009年実績と10年見通しをまとめた。09年11月に会員アンケートを行い123社から回答があった。

 09年の売り上げは「大変良かった=10%程度の伸び」が7社(5・7%)、「良かった=3〜9%程度の伸び」が18社(14・6%)、「変わらなかった」が28社(22・8%)、「悪かった=3〜9%程度の減少」が34社(27・6%)、「大変悪かった=10%以上の減少」が36社(29・3%)だった。

 全体の約2割で売り上げがアップし、6割弱で売り上げがダウンした。

 前年のアンケートと比較すると、「大変良かった」「良かった」「悪かった」のそれぞれの割合はほぼ同じだったが、「変わらなかった」が10%程度減り、「大変悪かった」が同程度増えた。

 製造業72社、卸業21社、小売業30社の業種別では、製造業と卸業で売り上げがダウンした割合が5割程度だったのに対し、小売業では8割程度に達した。

 今後の見通しは、「良くなると思う」24社(19・5%)、「変わらない」52社(42・3%)、「悪くなると思う」47社(38・2%)だった。前年のアンケートでは6割弱が悪化を予想し、「良くなると思う」も1割に満たなかったことと比較すると、回復傾向の見通しとなった。

 アンケートでは土産品に対する意見も書いてもらった。
 
 「大逆風のなか、観光業・土産品業にとって足元を見直す良い機会。売れればなんでもいいと、中国製・外国製ばかり。地場のものがなにもない、作る人もいない。苦しくても北海道の土産を育てていくことが、業界の一番の振興策では」(卸業)、「インターネットでなんでも買えてしまう時代。ネットで手に入らないオリジナル商品の売れ行きは好調なので、そうした商品を今後も開発していくことが重要」(小売業)、「他社のヒット商品の物まねはやめて、ロングセラー商品の開発を心がける」(小売業)などの声が寄せられた。


情報提供:トラベルニュース社