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ハワイ、今年は110万人到達の見込み、一倉氏「底見えた」、2010年は増加へ

  • 2009年12月10日
 ハワイ州観光局(HTJ)ディレクターの一倉隆氏は、2009年の日本人観光客数が累計で110万人をクリアする見通しであることを明らかにした。1月から10月の累計は前年比6.5%減の92万4176人。新型インフルエンザが夏まで影響したが、9月以降は緊急予算によるプロモーションの効果とシルバーウィークの追い風もあり、ポジティブに推移。9月は前年比16.7%増、10月は2.6%増で2ヶ月連続で前年を上回った。11月も10%弱の増加を予想する。

 さらに、日本人の出国者数の前年比率と比べても9月と10月は上回っており、一倉氏は、「他の方面と比べても2009年はマーケットシェアを維持できた。底堅いデスティネーションであることを示したと捉えている」と評価。今後の推移も年末年始は日並びの悪さが影響する部分があるものの、年始の休暇以降は予約が入っているとし、「ボトムが見えた。2010年は何もなければ戻ってくる」と、需要の底打ちと来年への期待感を語った。

 一方、年間の滞在日数は景況感を反映し、メジャー市場はおしなべてマイナス推移となっているところ、日本は1.6%増とプラスを維持した。ただし、消費額は減少しており、1人あたりの消費額では5.4%減。10月単月では10.9%減で米西海岸の3.2%減、米東海岸の8.1%減より減少幅が大きいが、一倉氏によるとマイナス要因は各種プロモーションによる宿泊料金の値下げで、宿泊代金だけを見ると15%減になり、交通やアクティビティなどの減少幅はそれほど大きくないという。

 日本市場の動向としてはMICEの落ち込みが大きく、48.7%減と約2万1000人の減少となった。また、日本以外の動向では米西海岸が回復し、10月には6ヶ月連続で前年比プラスとなったが、米東海岸は依然として低迷している。